お客様UGC(口コミ)を増やす”協力依頼テンプレ”:動画・写真の募集から運用まで
更新日:2025年11月17日
来店時の直接依頼、QRコード配布、LINEフォローなど複数の接点で投稿を促します。
投稿を再利用する際は必ず許諾を取り、適切な引用表示を行うことが法的にも倫理的にも重要です。
口コミへの丁寧な返信と分析によって、サービス改善と顧客満足度向上のサイクルを回します。
はじめに:UGCが美容サロン集客を変える理由
美容サロンを選ぶとき、多くのお客様が最も重視するのは「口コミ」です。実際の調査でも、行くお店を検討する際の情報源として「家族や知人等の口コミ・紹介」が最も多く、次いで「インターネットの店舗検索サイト」が活用されています。特に20〜30代の女性は、大手集客サイトの口コミやお店のSNSを積極的にチェックする傾向があります。
UGC(User Generated Content:ユーザー生成コンテンツ)とは、お客様自身が作成し発信するコンテンツのことです。具体的には、施術後の写真をInstagramに投稿したり、大手集客サイトに星評価とコメントを書いたり、友人に「あのサロン良かったよ」と紹介したりする行動すべてが含まれます。
UGCが持つ最大の強みは「第三者による信頼性の証明」です。サロンが自分で「技術力が高いです」と宣伝するよりも、実際に施術を受けたお客様が「本当に良かった」と発信する方が、圧倒的に信頼されます。広告費をかけずに新規顧客を獲得できる、まさに雪だるま式に効果が高まる最高の資産なのです。
しかし現実には、自発的に投稿してくれるお客様は多くありません。だからこそ、サロン側から適切に働きかけ、投稿のハードルを下げる仕組みづくりが重要になります。
- 口コミは美容サロン選びで最も重視される判断材料であり、特に若年層はSNSや大手集客サイトの評価を重視します
- UGCは広告費をかけずに信頼を獲得し、新規集客に直結する最強の資産です
- 自発的な投稿は少ないため、サロン側から計画的に働きかける必要があります
UGCを増やす事前準備:投稿したくなる環境づくり
UGCを増やす第一歩は、お客様が「投稿したい」と自然に思える体験と環境を整えることです。
投稿したくなる体験設計
お客様が口コミを書きたくなる最大の理由は「期待以上の満足」です。技術力はもちろん、丁寧なカウンセリング、清潔で居心地の良い空間、スタッフの温かい接客など、施術以外の体験全体が口コミ投稿の動機になります。施術後に「こんなに良くなった!」と感動してもらえれば、その瞬間がUGC創出のチャンスです。
公式ハッシュタグとガイドラインの設定
サロン独自のハッシュタグ(例:#〇〇サロン秋カラー)を設定し、お客様に使ってもらうことで投稿を一元管理できます。ハッシュタグは店内POPやショップカード、LINEメッセージなどあらゆる場所で案内しましょう。また、「施術直後の写真」「サロン名のタグ付け」など、簡単な投稿ガイドラインを用意しておくと、お客様が迷わず投稿できます。
店内POPとウェブ案内の整備
会計カウンター付近に「口コミ投稿のお願い」POPを設置したり、待合スペースにQRコード付きの案内カードを置いたりすることで、お客様の目に自然に入ります。また、サロンの公式サイトやLINE公式アカウントでも「お客様の声」ページを作成し、投稿方法を丁寧に案内しておきましょう。「投稿してください」と口頭で言われるよりも、視覚的な案内がある方が行動に移しやすくなります。
- 期待を超える施術体験と居心地の良い空間作りが、UGC創出の土台になります
- サロン独自のハッシュタグと投稿ガイドラインを設定し、お客様が迷わず投稿できる環境を整えます
- 店内POPやQRコード、公式サイトでの案内など、複数の接点で投稿方法を伝えることが重要です
口コミ・レビュー依頼の具体的な方法
準備が整ったら、次は実際にお客様へ投稿をお願いする段階です。タイミングと方法を工夫することで、投稿率は大きく変わります。
来店時に直接お願いする
施術後、お客様が鏡で仕上がりを確認して「すごく良い!」と喜んでいる瞬間が、最も投稿してもらいやすいタイミングです。その場で「よろしければ、大手集客サイトに口コミを書いていただけると嬉しいです」と自然にお声がけしましょう。
スタッフ用トークスクリプト例:
「〇〇様、今日の仕上がりをとても喜んでいただけて私たちも嬉しいです。もしよろしければ、大手集客サイトやGoogleの口コミに感想を書いていただけると、他のお客様の参考になりますし、私たちスタッフの励みにもなります。QRコードをお渡ししますので、お時間のあるときにぜひお願いできますでしょうか」
ポイントは、押し付けがましくならないよう「もしよろしければ」と柔らかくお願いし、「他のお客様やスタッフのため」という理由を添えることです。
QRコードを渡す
口コミ投稿ページへ直接アクセスできるQRコードを印刷したカードを用意し、会計時にお渡しします。URLを手入力する手間がなくなるため、投稿のハードルが大きく下がります。カードには「次回使える500円OFFクーポン付き!」などの特典を記載すると、さらに効果的です。
※注意:2023年10月施行のステルスマーケティング規制により、金銭や物品の提供と引き換えに口コミを書いてもらう行為は景品表示法違反となります。また、Googleビジネスプロフィールのポリシーでも、口コミ投稿への報酬提供は禁止されています。クーポンを渡す場合は「口コミ投稿と無関係な来店特典」として位置づけ、決して「口コミを書いてくれたら割引」という条件付きにしないよう注意が必要です。
LINEやメールでフォローアップ
来店当日や翌日に、LINEやメールで「昨日はご来店ありがとうございました」とお礼メッセージを送り、その中で「よろしければ口コミをお願いできると嬉しいです」と改めて依頼します。来店時は遠慮して言えなかったお客様も、後日リラックスした状態で依頼を受けると応じてくれることがあります。
LINEメッセージ例文:
「〇〇様、昨日はご来店いただきありがとうございました!カラーの仕上がりはいかがでしょうか?もしご満足いただけましたら、お時間のあるときに口コミを書いていただけると大変嬉しいです。以下のリンクから簡単に投稿できます→[URL] 引き続きよろしくお願いします♪」
店内POP掲示
待合スペースや会計カウンター、トイレなど、お客様の目に留まりやすい場所に「お客様の声をお聞かせください」というPOPを掲示します。直接お願いされなくても、POPを見て「そうだ、口コミ書こう」と思い出してくれるお客様もいます。
キャンペーン実施
期間限定で「口コミ投稿キャンペーン」を実施するのも効果的です。ただし前述の通り、報酬と引き換えにする形は法的に問題となるため注意が必要です。
他のお客様の投稿を紹介
店内やSNSで「お客様からこんな素敵な口コミをいただきました!」と紹介することで、他のお客様も「私も投稿してみよう」と思いやすくなります。口コミ投稿が当たり前の文化として根付くと、自然に投稿数が増えていきます。
- 施術直後のお客様が満足している瞬間に、自然な形で口コミ投稿をお願いすることが最も効果的です
- QRコード配布やLINEフォローアップなど、複数の接点で投稿を促すことで投稿率が向上します
- 口コミ投稿への金銭的報酬は法律違反となるため、特典は「来店への感謝」として提供します
- 店内POPや他のお客様の投稿紹介により、投稿する文化をサロン内に根付かせることが大切です
写真・動画投稿の協力依頼テンプレート
SNSでの写真・動画投稿は、視覚的なインパクトが強く、新規顧客の興味を引く最強のツールです。ここでは、すぐに使える依頼テンプレートを紹介します。
店内ポスター用テンプレート
【お客様へのお願い】
当サロンでの仕上がりをSNSでシェアしていただけませんか?
✨撮影は施術後、スタッフがお手伝いします
ハッシュタグ:#〇〇サロン #秋カラー #美髪
️ 店舗アカウント:@〇〇salon をタグ付けしてください
皆様の素敵な笑顔が、他のお客様の参考になります♪
ご協力よろしくお願いします!
LINE・DMメッセージ用テンプレート
〇〇様、先日はご来店ありがとうございました!
今回のスタイル、とてもお似合いでしたね✨
もしよろしければ、InstagramやX(旧Twitter)で仕上がりをシェアしていただけると嬉しいです!
【投稿例】
写真:施術後のヘアスタイル
ハッシュタグ:#〇〇サロン #秋カラー
タグ付け:@〇〇salon
お客様の投稿が、同じ悩みを持つ方の参考になります。ご協力いただけると幸いです♪
会計時にお渡しするカード用テンプレート
SNS投稿のお願い
本日の仕上がりをSNSでシェアしませんか?
【投稿方法】
①施術後の写真を撮影(スタッフがお手伝いします!)
②Instagram・X・Facebookなどに投稿
③ハッシュタグ「#〇〇サロン」をつける
④当店アカウント「@〇〇salon」をタグ付け
QRコードから当店アカウントをフォローできます→[QRコード]
皆様の投稿を楽しみにしています♪
撮影のタイミングとハッシュタグ例
写真撮影は、施術直後のスタイリングが完璧な状態で行うのがベストです。スタッフが「お写真お撮りしましょうか?」と積極的に声をかけることで、撮影のハードルが下がります。明るい自然光が入る場所や、店内の綺麗な背景を選んで撮影しましょう。
ハッシュタグ例:
#〇〇サロン(サロン名)
#秋カラー #冬カラー(季節)
#ヘアカット #ヘアカラー #ヘアアレンジ(施術内容)
#美髪 #艶髪 #透明感カラー(仕上がりの特徴)
#渋谷美容室 #表参道サロン(地域名)
- 店内ポスター、LINEメッセージ、会計時カードなど、複数の場面で使える依頼テンプレートを用意することで、投稿促進の効率が上がります
- ハッシュタグやタグ付けの方法を具体的に示すことで、お客様が迷わず投稿できます
- 施術直後のスタイリングが完璧な状態で、スタッフが撮影をサポートすることが重要です
UGCの再利用と運用ルール
お客様から投稿してもらったUGCは、サロンの公式サイトやSNS、広告などで活用することで、さらに大きな集客効果を生みます。ただし、法的・倫理的に正しい運用が必須です。
投稿の収集と許諾確認
お客様がハッシュタグをつけて投稿してくれた写真や口コミは、サロンのSNSアカウントで「リポスト」したり、ホームページに掲載したりできます。ただし、他人の投稿を無断で使用すると、著作権や肖像権の侵害になる可能性があります。
必ず事前に「投稿を当サロンの公式アカウントやホームページで紹介させていただいてもよろしいでしょうか?」とDMやLINEで許可を取りましょう。快く承諾してくれるお客様がほとんどですし、許可を取ることで信頼関係もより深まります。
引用表示の正しい方法
SNSでリポストする際は、元の投稿者のアカウント名を明記し、「@〇〇様の投稿をご紹介させていただきました」と記載します。ホームページに掲載する場合も、「お客様の声」として投稿者名(匿名希望の場合はイニシャルや「30代女性」など)を明示し、無断転載ではないことを示します。
店内POPや広告への活用
お客様の口コミやビフォーアフター写真を店内POPに使用することで、来店中のお客様への信頼感を高められます。また、大手集客サイトのブログ機能やInstagram広告にUGCを活用すれば、リアルな顧客の声として高い訴求力を発揮します。ただし、広告利用の場合は特に慎重に許可を取ることが重要です。
- UGCをサロンの公式SNSやホームページで活用する際は、必ず投稿者に許可を取ることが法的・倫理的に必須です
- リポストや引用時には元の投稿者を明記し、感謝の意を示すことでさらなるUGC創出につながります
- 店内POPや広告にもUGCを活用することで、リアルな顧客の声として高い訴求力を発揮します
UGC管理と分析:継続的な改善サイクル
UGCは単に集めるだけでなく、管理し分析することで、サロン運営の改善に活かすことができます。
レビューへの返信対応
良い口コミには「〇〇様、このたびはご来店いただきありがとうございました。カラーの仕上がりにご満足いただけて、私たちも大変嬉しく思っております。またのご来店をスタッフ一同心よりお待ちしております」と、具体的なエピソードを交えて感謝を伝えます。
悪い口コミにも真摯に対応することが重要です。感情的に反論したり放置したりすると、その口コミを見ている潜在顧客の心証を悪化させます。「貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。ご不快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ございませんでした。いただいたご指摘をスタッフ全員で共有し、ヒアリングをより丁寧に行う、技術向上のための研修を徹底するなど、サービス改善に努めてまいります。またのご利用を心よりお待ちしております」と、謝罪と具体的な改善策を提示することで、逆に「このサロンは問題が起きてもきちんと対応してくれる」という信頼感を構築できます。
ポジティブな声の強調
多くの良い口コミの中から、特に印象的なものをピックアップし、SNSや店内POPで紹介します。「お客様からこんな嬉しいお言葉をいただきました!」と共有することで、他のお客様の投稿意欲も刺激されます。
投稿数と評価の分析
月ごとの口コミ投稿数、平均評価、よく使われているキーワードなどを記録し、推移を分析します。「前月より投稿数が増えた」「接客への言及が増えた」といった変化から、施策の効果や改善点が見えてきます。また、Googleビジネスプロフィールや大手集客サイトの分析機能を活用し、どの検索ワードで見つけられているか、どの時間帯にアクセスが多いかなども把握しましょう。
サービス改善への反映
口コミで指摘された問題点(「待ち時間が長い」「カウンセリングが不十分」など)は、スタッフ全員で共有し、具体的な改善策を検討します。また、好評だったポイント(「スタッフが親切」「リラックスできる雰囲気」など)は、サロンの強みとしてさらに伸ばす方向で戦略を立てます。UGCは、お客様の本音を知るための貴重な情報源なのです。
- 良い口コミには具体的な感謝を、悪い口コミには真摯な謝罪と改善策を示すことで、信頼構築につながります
- ポジティブな声を積極的に紹介することで、他のお客様の投稿意欲を刺激できます
- 投稿数や評価を定期的に分析し、施策の効果測定とサービス改善に活かすことが重要です
法的・倫理的注意点
UGC活用においては、法律と倫理を守ることが絶対条件です。
肖像権と著作権の尊重
お客様の顔や髪型が写った写真は「肖像権」、投稿文やハッシュタグには「著作権」が発生します。無断で使用すると、法的トラブルに発展する可能性があります。必ず事前に許可を取り、使用範囲(SNSのみ、広告も含むなど)を明確に伝えましょう。特にお子様や著名人の写真は、より慎重な配慮が必要です。
報酬提供の禁止
前述の通り、2023年10月施行のステルスマーケティング規制により、金銭や物品と引き換えに口コミを書いてもらう行為は景品表示法違反となります。また、Googleビジネスプロフィールのポリシーでも、口コミ投稿への報酬提供は明確に禁止されています。「口コミを書いてくれたら〇〇円OFF」といった施策は絶対に行わないでください。
クーポンや特典を提供する場合は、「ご来店への感謝として全てのお客様に」という形で、口コミ投稿とは完全に切り離して提供することが重要です。
誇大表現の禁止
UGCを活用する際、「必ず効果がある」「他のサロンより優れている」といった誇大表現は、景品表示法の優良誤認に該当する可能性があります。お客様の感想はそのまま引用し、サロン側が追加するコメントは事実に基づいた控えめな表現にとどめましょう。
- 肖像権・著作権を尊重し、お客様の投稿を使用する際は必ず許可を取ることが法的に必須です
- 口コミ投稿への金銭的報酬提供は景品表示法違反となるため、特典は「来店への感謝」として提供します
- 誇大表現を避け、お客様の感想をそのまま引用し、事実に基づいた控えめな表現を心がけます
まとめ:UGCは顧客との協働で生まれる資産
UGCは、サロンとお客様が一緒に作り上げる信頼の証です。自発的な投稿を待つのではなく、サロン側から積極的に働きかけ、投稿しやすい環境を整えることが成功の鍵となります。
具体的には、以下のステップを実践しましょう。
まず、期待を超える施術体験と居心地の良い空間を提供し、お客様が「誰かに伝えたい」と思える感動を生み出します。次に、公式ハッシュタグや投稿ガイドラインを設定し、店内POPやQRコード、LINEメッセージなど複数の接点で投稿方法を案内します。
来店時の直接依頼、QRコード配布、LINEフォローアップなど、タイミングと方法を工夫して投稿を促します。ただし、口コミ投稿への金銭的報酬は法律違反となるため、特典は「来店への感謝」として提供することが重要です。
投稿してもらったUGCは、許可を取った上でサロンの公式SNSやホームページ、店内POPなどで活用し、さらなる集客につなげます。口コミには良い内容にも悪い内容にも丁寧に返信し、投稿数や評価を定期的に分析してサービス改善に活かします。
そして何より、肖像権・著作権を尊重し、報酬提供や誇大表現を避けるなど、法的・倫理的に正しい運用を徹底することが、長期的な信頼構築の土台となります。
UGCは一度仕組みを作れば、継続的に集客効果を発揮する最強の資産です。お客様との信頼関係を大切にしながら、計画的にUGCを増やし、サロンの成長につなげていきましょう。
- UGCはサロンとお客様が協働で作り上げる信頼の証であり、計画的な働きかけが成功の鍵です
- 投稿しやすい環境づくり、適切な依頼方法、許可を取った上での活用、丁寧な返信と分析という一連のサイクルを回します
- 法的・倫理的に正しい運用を徹底することで、長期的な信頼構築と継続的な集客効果を実現できます
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