商店街で共同イベント設計|他店舗を巻き込む美容サロン集客のアイディア
商店街全体でつくる:他店舗と巻き込む共同イベント設計ガイド

商店街全体でつくる:他店舗と巻き込む共同イベント設計ガイド

更新日:2025年12月8日

開業したばかりの美容サロンにとって、単独での集客イベントはコスト面でもノウハウ面でもハードルが高いものです。しかし商店街や近隣店舗と連携すれば、費用を分担しながら大規模な告知ができ、普段は来店しない層にもアプローチできます。この記事では、実際に成功している商店街イベントの事例をもとに、企画の立ち上げから運営まで、新規オーナーでも取り組める共同イベントの設計方法を解説します。
【大事なこと】商店街全体でのイベントは、単独サロンでは難しい大規模集客と行政補助を得られる利点があります。
成功の鍵は実行委員会を組織し、参加店のメリットを明確にして費用・収益分担ルールを事前に決めることです。
美容サロンは「体験型サービス」で参加し、来場者との対話を通じて後日来店につなげる導線設計が重要です。
継続開催により地域住民の恒例行事として定着させ、商店街全体のブランディングにも貢献できます。
小規模でも年1回の「ビューティーデー」など、できる範囲から始めて段階的に拡大していく方法も有効です。

なぜ商店街全体でのイベントが有効なのか

美容サロン単独でのイベント開催には、広告費・場所の確保・集客力の限界といった課題があります。一方で商店街全体での共同企画であれば、複数店舗が費用を分担し、商店街組合や行政の支援も得やすくなるため、新規オーナーでも参加しやすい形になります。

三重県四日市市では、美容師会と駅前商店街が連携して毎年「商店街 魅力アップイベント」を開催しています。着付け・ヘアショー、地元美容専門学校によるファッションショー、ライブ演奏、企業PRブース、マルシェなど多彩な内容で、美容メーカーもスポンサー出展するほどの規模です。美容×ファッション×音楽×グルメを融合した地域フェス形式にすることで、来街者数が大幅に増加し、普段は商店街に来ない若年女性や家族連れを呼び込むことに成功しています。

このような共同企画の最大の利点は相乗効果です。美容室単独では実現しにくい大規模イベントも、商店街全体のテーマとして位置付けることで行政補助やスポンサーを得やすくなります。また「美しくなれるまち」といったブランディングを掲げることで、空き店舗への新規サロン誘致など、街づくり全体の動きにもつながります。企画段階で参加各店のメリット(新規顧客リスト獲得や物販売上など)を明確にし、収益・費用分担のルールを決めておくことが継続開催の秘訣です。

【要点まとめ】

  • 商店街連携により、費用分担と行政支援で大規模イベントが実現できる
  • 複数業種が集まることで相乗効果が生まれ、新しい客層の来街を促進
  • 「美容を切り口にした街づくり」として地域全体のブランド価値が向上
  • 参加店のメリットと費用ルールを明確化することが継続の鍵

実行委員会の組織づくりと役割分担

商店街イベントの成功には、実行委員会の組織化が不可欠です。美容師会やサロン有志が中心となり、商店街組合、行政、商工会と協力する体制を作ります。実際の事例では、企画段階から各関係者を巻き込み、告知・集客を協力して行うことで大きな成果を上げています。

実行委員会では、まず企画リーダーを決めます。イベント全体の方向性を決定し、各参加店との調整を行う中心人物です。次に役割を分担します。会場確保担当、告知・広報担当、当日運営担当、会計担当など、業務を明確に分けることで負担を分散できます。新規オーナーの場合、最初は「美容体験ブース担当」など限定的な役割から参加し、イベントの流れを理解してから次回以降に幹事役を担うのが現実的です。

行政や商工会との連携では、イベント開催の意義を明確に伝えることが重要です。「地域活性化」「若年層の商店街への誘導」「高齢者の外出機会創出」など、地域課題の解決につながる点を強調すれば、補助金や広報協力が得られやすくなります。実際、行政が街の広報誌やWebサイトでイベント告知をしてくれるケースもあり、広告費をかけずに広範囲への周知が可能になります。

スポンサー企業の獲得も実行委員会の重要な役割です。美容メーカーや地元企業に協賛を依頼し、商品サンプル提供やブース出展を依頼します。三重県の事例では大手美容メーカーが新製品お試しコーナーを設けており、参加者にとっても魅力的なコンテンツになっています。スポンサーメリットとしては、イベント告知への企業名掲載、当日ブースでの直接PRなどを提示します。

【要点まとめ】

  • 美容師会・商店街組合・行政・商工会の連携体制で実行委員会を組織
  • 企画リーダー、会場・告知・運営・会計など役割を明確に分担
  • 新規オーナーは限定的な役割から参加し、徐々に経験を積む
  • 行政には地域課題解決の視点で協力を依頼し、補助金・広報支援を得る
  • 美容メーカーや地元企業にスポンサー協賛を依頼し、イベント魅力を向上

イベントの企画内容とサロンの参加方法

商店街イベントで美容サロンができる企画は多岐にわたります。最も効果的なのは「体験型サービス」の提供です。ワンコインでの簡易ヘアアレンジ、ハンドマッサージ、ネイルワンポイントアートなど、その場で気軽に試せる内容が好評です。

実際の事例では、地元秋祭りでキッズ向けヘアアレンジコーナーを開設し、子どもに編み込み・リボン飾りを無料サービスしたサロンがあります。かわいく変身した子どもを見た親御さんが喜び、後日七五三の相談に来店するなど効果が表れました。重要なのは、施術しながら来場者との対話を弾ませることです。「普段どこの美容室に行かれていますか?」と会話し、施術後に自店の割引チケットや名刺を渡せば強い印象を残せます。

ステージ企画への参加も有効です。美容師会によるヘアショー、一般参加型のヘアアレンジコンテスト、ファッションショーでのヘアメイク担当など、技術力をアピールする場として活用できます。プロのモデルだけでなく地域住民が参加できる企画にすれば、出演者の家族友人も来場し、集客効果が高まります。

イベント出店の事前準備としては、目的を明確にすることが重要です。「その場で売上を狙う」のか「認知度アップが第一か」で戦略が変わります。認知度優先なら原価度外視で無料~ワンコインの低価格設定にし、施術人数を稼ぐことで技術PRと経験値獲得を優先します。ブランドイメージ訴求が目的なら、丁寧なカウンセリングやパンフレット配布に力を入れ、数より質の対応を心がけます。

当日のオペレーション面では、施術時間を5~10分程度に収めると回転率が上がり多くの人に体験してもらえます。スタッフ配置もポイントで、声掛け役と施術役を分け、列ができたら予約受付するなど段取り良く回します。必要な道具(折りたたみ椅子、鏡、延長コード、消毒セット等)はリスト化して持参し、屋外の場合はテントや日よけも用意します。

【要点まとめ】

  • 体験型サービス(ヘアアレンジ、ハンドマッサージ等)を5~10分で提供
  • 来場者との対話を重視し、施術後に割引チケット・名刺を配布して来店導線を作る
  • ステージ企画やコンテストで技術力をアピールし、地域住民参加型にして集客増
  • 目的(売上 vs 認知度)により価格設定と対応方針を変える
  • 事前に道具リストを作成し、当日オペレーションをスムーズに回す体制を整備

費用分担と収益モデルの設計

共同イベントでは費用と収益の分担ルールを明確にすることが継続開催の鍵です。費用項目としては、会場使用料、広告宣伝費(チラシ・ポスター制作、Web広告)、設営費(テント・音響・照明)、保険料、景品・消耗品費などがあります。

分担方法は大きく3パターンあります。第一に均等割りです。参加店舗数で総費用を割り、各店が同額を負担します。シンプルですが、大小様々な店舗が参加する場合は不公平感が出る可能性があります。第二に売上規模別負担です。各店の年商や従業員数に応じて負担額を調整する方法で、大手チェーンと個人サロンが混在する場合に有効です。第三に役割別負担です。ブース出店のみの店舗は少額負担、ステージ企画を担当する店舗は負担ゼロまたは報酬支給、といった形で役割に応じて調整します。

収益モデルも検討が必要です。イベント当日の売上(体験サービス料金、物販)を参加店で分配する方法、スポンサー協賛金を集めて費用を賄う方法、行政補助金を活用する方法などがあります。実際の事例では、商店街組合の支援のもとチラシやWebで統一PRし、参加店は新規顧客リスト獲得や後日来店による売上を主な利益と位置づけているケースが多いです。

費用対効果の評価も重要です。イベント後に参加店で集まり、来場者数、新規顧客獲得数、後日来店数などを共有し、次回開催の改善点を話し合います。新規オーナーの場合、初回は「イベントで名刺配布した人が後日カラーをしに来てくれた」といった定性的な効果を確認し、回を重ねるごとにデータを蓄積していくと良いでしょう。

【要点まとめ】

  • 費用項目(会場・広告・設営・保険等)を洗い出し、分担ルールを事前決定
  • 均等割り、売上規模別、役割別など参加店の状況に合わせた分担方法を選択
  • 収益はイベント売上分配、スポンサー協賛、行政補助の組み合わせで設計
  • 新規顧客獲得を主な利益と位置づけ、後日来店による売上を重視
  • イベント後に効果測定し、次回開催の改善につなげるPDCAサイクル構築

告知・集客の統一PRと各店での準備

商店街イベントの告知は、実行委員会による統一PRと各参加店による個別告知の両輪で進めます。統一PRでは、商店街組合の支援のもとチラシやWebで街ぐるみの周知を図ることが重要です。行政の広報誌掲載、地域情報サイトへの掲載依頼、SNSでの公式アカウント発信などを活用します。

チラシは商店街全体で統一デザインを作成し、イベント概要、日時、会場マップ、参加店一覧を掲載します。各店舗が個別にチラシを作るより統一感があり、地域全体のイベントとして認知されやすくなります。配布は商店街組合員で分担し、近隣住宅へのポスティングや新聞折込を行います。

各参加店では、店頭POPやSNSで自店の出店内容を告知します。「○月○日の商店街イベントで無料ヘアアレンジ体験やってます!」と具体的に伝え、来店客にも声掛けして参加を促します。イベント前に既存顧客へDMやLINEメッセージで案内するのも効果的です。「いつものサロンがイベント出てるなら行ってみよう」と思ってもらえます。

SNSでは統一ハッシュタグを作成し、参加店が一斉に投稿することで拡散力を高めます。例えば「#○○商店街ビューティーデー」といったタグで投稿し、来場者にもハッシュタグ投稿を促すことでイベント体験が参加者自身の発信につながり、新規ファン獲得にも寄与します。

準備物の確認も重要です。当日必要な道具(椅子、鏡、延長コード、消毒セット等)、配布物(名刺、割引チケット、パンフレット)、釣銭(有料サービスの場合)などをリストアップし、前日までに準備します。スタッフのシフト調整も忘れずに行い、イベント当日は店舗営業とブース運営の両立が可能か確認しておきます。

【要点まとめ】

  • 実行委員会による統一チラシ・Web告知と各店の個別SNS発信を組み合わせる
  • 行政広報誌や地域情報サイトへの掲載依頼で広範囲への周知を実現
  • 統一ハッシュタグで参加店が一斉投稿し、来場者にも投稿促して拡散力向上
  • 既存顧客へのDM・LINEでイベント案内し、サロンファンの来場を促進
  • 当日必要な道具・配布物・スタッフシフトを事前リストアップして万全の準備

継続開催とマンネリ防止の工夫

イベントは一度きりではなく継続開催することで、地域住民の恒例行事として定着し、効果が高まります。埼玉県熊谷市のサロンでは、毎年11月3日に「文化祭イベント」を6年間継続開催し、年々盛況にしています。最初は小規模なフリーマーケットから始め、ニュースレターでの告知・報告を毎年欠かさず行った結果、3年目には常連客が友人や家族を連れてくる人気イベントに成長しました。

継続開催のマンネリを防ぐには、イベントの趣向を変えることが鍵です。同じサロンの事例では、文化祭以外にも年末の招待制忘年会、夏季のテラスBBQ、新企画のドレスアップパーティーなど、多彩なイベントを企画しています。季節やテーマごとに内容を変えることで、常連客にも毎回新鮮な驚きと楽しみを提供できます。

小規模商店街では、年に1度「ビューティーデー」と称して加盟美容サロン・化粧品店が一斉にサービス体験会や特別企画を行う取り組みも見られます。毎年決まった日を「ビューティーデー」と定め、特設会場でハンドマッサージ無料体験、各参加店で使えるスタンプラリーなどを開催します。規模は小さくても、継続することで地域住民に認知され、「今年もあの日が来た」と楽しみにしてもらえるようになります。

イベント後の振り返りも重要です。実行委員会で反省会を開き、良かった点・改善点を共有します。来場者アンケートを実施して満足度や要望を収集し、次回企画に反映させます。イベント後にSNSやニュースレターで楽しそうな様子を伝え、「来年は私も参加したい」と思わせる仕掛けを続けることで、参加者の輪が広がっていきます。

【要点まとめ】

  • 同じ時期に毎年継続開催することで地域の恒例行事として定着させる
  • 季節・テーマごとに企画内容を変えてマンネリを防ぎ、毎回新鮮な体験を提供
  • 小規模でも「ビューティーデー」など定期開催の仕組みを作り、認知度を高める
  • イベント後に反省会・アンケートで改善点を把握し、次回企画に反映
  • SNS・ニュースレターで楽しい様子を発信し、次回参加への期待感を醸成

地域貢献と自店ブランディングの両立

商店街イベントへの参加は、単なる集客施策ではなく地域貢献活動でもあります。商店街の活性化、地域住民の交流促進、高齢者の外出機会創出など、美容サロンが地域課題の解決に貢献できる場です。このような姿勢が地域からの信頼を生み、長期的な顧客基盤の構築につながります。

神奈川県横浜市のサロンでは、高齢者向け訪問美容を展開しながら、商店街イベントでも高齢者に配慮したバリアフリー体験ブースを設けています。車椅子でも利用できるヘアカット体験、高齢者向けのヘアケア相談コーナーなど、地域の高齢化課題に正面から向き合う姿勢が評価され、介護施設からの訪問美容依頼にもつながっています。

自店のブランディングとしては、「地域に根差した美容サロン」というイメージを確立できます。イベントで顔を覚えてもらい、「あのサロンの人、感じ良かったな」と思ってもらえれば、後日の来店ハードルが大きく下がります。実際に「イベントで話した方が後日カラーをしに来てくれた」「SNSに出店の様子を載せたら反響があった」といった声が多数報告されています。

新規オーナーの場合、開業直後は認知度がゼロの状態です。商店街イベントに参加することで、短期間で多くの地域住民に存在を知ってもらえる貴重な機会になります。地域イベントへの積極参加は広告費ゼロでできる宣伝であり、住民との接点から後日の来店につながる効果的な施策です。

【要点まとめ】

  • イベント参加は集客だけでなく、地域活性化・住民交流の地域貢献活動
  • 高齢者配慮など地域課題に向き合う姿勢が信頼を生み、長期顧客基盤を構築
  • 「地域に根差したサロン」ブランドを確立し、来店ハードルを下げる
  • 新規オーナーは開業直後の認知度向上に最適な機会として活用
  • 広告費ゼロで多数の住民に接触でき、後日来店につながる効果的施策

まとめ:小さく始めて段階的に拡大する

商店街全体での共同イベントは、新規オーナーにとって参加ハードルが高いと感じるかもしれません。しかし実際には、既存の商店街イベントに美容体験ブースとして参加するところから始めれば、大きな負担なくスタートできます。

最初の一歩は、地元の商店街組合や美容師会に連絡し、既存イベントへの参加可否を確認することです。多くの商店街では新規参加を歓迎しており、実行委員会に加わらなくてもブース出店だけの参加が可能な場合もあります。まずは見学や小規模参加で雰囲気を掴み、次回以降に本格参加する方法が現実的です。

既存イベントがない場合でも、近隣の2~3店舗と声を掛け合って小規模な合同企画から始めることができます。例えば「美容室×カフェ×雑貨店で春のビューティーフェア」といった形で、それぞれが得意分野の体験サービスを提供し合う企画です。小さく始めて成功体験を積み、徐々に参加店を増やしていけば、やがて商店街全体を巻き込む大きなイベントに成長する可能性があります。

重要なのは、完璧を目指さず「できる範囲で始める」ことです。初回は無料ヘアアレンジ体験だけでも構いません。来場者との対話を大切にし、名刺と割引チケットを渡して後日来店を促す導線を作ることが最優先です。回を重ねるごとに企画の質を高め、参加者の満足度を上げていけば、自然と評判が広がり、次回はさらに多くの来場者が集まります。

商店街イベントは、単なる集客施策ではなく、地域とのつながりを深め、サロンの存在価値を高める貴重な機会です。新規オーナーの皆さんも、ぜひ地域の一員として積極的に参加し、商店街全体で盛り上げる楽しさを体験してみてください。

【要点まとめ】

  • 既存の商店街イベントにブース出店から参加し、まず雰囲気を掴む
  • 既存イベントがなければ近隣2~3店舗と小規模合同企画から始める
  • 完璧を目指さず「できる範囲で始める」姿勢が継続の秘訣
  • 初回は無料体験+名刺配布+割引チケットで後日来店導線を確保
  • 回を重ねて質を高め、地域とのつながりを深める長期的視点で取り組む

よくある質問(FAQ)

Q1. 開業したばかりで商店街に知り合いがいないのですが、どうやってイベントに参加できますか?
A. まず商店街組合の事務局に連絡し、既存のイベント情報や実行委員会の連絡先を教えてもらいましょう。多くの商店街では新規参加を歓迎しており、実行委員会の会議に見学参加させてもらえる場合もあります。また地域の美容師会に加入すると、同業者とのネットワークができ、共同企画への参加機会が得られやすくなります。最初は「ブース出店だけ」の小規模参加から始めて、顔を覚えてもらうことを優先しましょう。
Q2. イベント参加にはどれくらいの費用がかかりますか?
A. 参加形態により異なりますが、既存イベントへのブース出店であれば数千円~2万円程度が一般的です。ゼロから企画する場合は、会場費・広告費・設営費などを参加店で分担するため、規模にもよりますが1店舗あたり3万~10万円程度を想定しておくと良いでしょう。ただし商店街組合の支援や行政補助を活用できれば実質負担は大幅に減ります。スポンサー協賛を集めることで参加店の負担をゼロにしている事例もあります。まずは小規模で費用を抑えた形から始め、成功体験を積んでから規模を拡大する方法が現実的です。
Q3. イベント当日はサロン営業も通常通り行えますか?
A. スタッフが複数いる場合は、店舗営業とイベントブース運営を分担できますが、一人サロンの場合は難しいです。多くのサロンでは、イベント当日は臨時休業またはイベント後の時間帯のみ営業する対応をしています。イベントで名刺を配る際に「本日はイベント出店のため○時以降営業」と伝え、その時間帯に予約を促すことで、イベント参加と売上確保を両立できます。また近隣サロンと協力し、交代でブース運営する方法も有効です。
Q4. イベントでの体験サービスは有料と無料、どちらが良いですか?
A. 目的により使い分けます。認知度向上が第一目的なら、無料またはワンコイン(500円)程度の低価格にして多くの人に体験してもらい、後日来店につなげる戦略が有効です。一方でブランドイメージを重視するなら、適正価格(1,000~2,000円)で丁寧なサービスを提供し、質の高さをアピールする方法もあります。実際の事例では、簡易メニュー(ヘアアレンジ・ハンドマッサージ等)は無料~ワンコイン、本格メニュー(カット体験等)は有料という組み合わせが多いです。初回参加では認知度優先で低価格設定がおすすめです。
Q5. イベント後の効果測定はどのように行えば良いですか?
A. まず名刺配布枚数や割引チケット配布枚数を記録し、後日それらを持って来店した人数を追跡します。予約時や来店時に「どこでお知りになりましたか?」と聞き、「商店街イベント」と答えた顧客数をカウントします。また来店時に「イベントでお会いしましたね」と声をかけることで、顧客も覚えていてくれる確率が高まります。数値だけでなく、「イベントをきっかけに地域での認知度が上がった実感」「他店との関係が深まった」といった定性的効果も重要です。初回は大きな売上効果を期待せず、「地域に顔を覚えてもらう」ことを成功指標として考えると良いでしょう。

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