低予算で高価格帯美容サロンに見せる5つのポイント
内装はそのままで

内装はそのままで”高価格帯サロン”に見せる:世界観アップデートのポイントと事例

更新日:2025年12月15日

大規模な改装予算がなくても、工夫次第でサロンの雰囲気をワンランク格上げすることは可能です。照明・香り・音響・小物・スタッフの所作といった五感に訴える演出を見直すだけで、お客様に「価格以上の価値がある」と感じてもらえる空間を創り出せます。本記事では、内装そのものは変えずに高価格帯サロンのような世界観を実現する具体的な手法と、実際の成功事例をご紹介します。
【大事なこと】

  • 照明を電球色に変更し、間接照明を増やすだけで高級感が生まれる
  • アロマやディフューザーで店舗独自の香りを演出すると記憶に残る
  • BGMをピアノジャズやボサノバに変更すると落ち着いた印象になる
  • タオルやケープなどの備品を高品質なものに統一すると質感が向上する
  • スタッフの所作や言葉遣いを丁寧にすることで上質感を醸成できる

なぜ内装を変えずに”高価格帯”に見せられるのか

多くのサロンオーナーは「高級感を出すには改装が必要」と考えがちですが、実はお客様が感じる「高級感」の大部分は、視覚・聴覚・嗅覚といった五感への働きかけで決まります。内装の構造そのものよりも、照明の色味、店内の香り、音楽の選曲、備品の質感、スタッフの振る舞いなど、細部の演出が来店体験の印象を大きく左右するのです。

実際、価格帯を20%引き上げた小規模サロンの事例では、内装工事ゼロで演出だけを変更した結果、「雰囲気が落ち着いた」「前より洗練された感じがする」と評判が上がり、値上げ後も新規客が増加しました。このことからも、高額な改装費をかけずとも、工夫次第で十分に高価格帯サロンらしいイメージを創出できることが分かります。

【要点まとめ】

  • お客様が感じる高級感は五感への働きかけで大きく変わる
  • 内装構造より照明・香り・音・小物・所作の方が印象を左右する
  • 演出の見直しだけで価格帯アップに成功した事例が複数存在する

ポイント①照明と香りで演出する

空間の印象を最も手軽に変えられるのが照明です。白色の蛍光灯から暖色系の間接照明に切り替えるだけで、店内の雰囲気は格段に落ち着きます。鏡周りに女優ミラー風の電球色ライトを設置したり、待合スペースにスタンドライトを置いて陰影を作るだけでも高級感が増します。

香りも印象を大きく左右する要素です。高級ホテルのようなアロマを焚く、トイレやエントランスにディフューザーを置くなどして「良い香りがする店」という記憶を与えましょう。投資額は小さくても、五感に訴える工夫でラグジュアリーさを感じさせることが可能です。中には、市販アロマではなく調香師にオリジナルブレンドを依頼し、店舗のシグネチャーな香りにしているサロンもあります。

照明と香りのアップデートは、内装そのものを変えず雰囲気を格上げする最も効果的なテクニックといえるでしょう。

【要点まとめ】

  • 蛍光灯を電球色の間接照明に変更するだけで印象が変わる
  • 待合や鏡周りの照明にこだわると高級感が生まれる
  • アロマやディフューザーで「良い香りの店」を演出する
  • オリジナルブレンドの香りを作ると差別化につながる

ポイント②音響・BGMの見直し

店内BGMを高級サロンらしい選曲に変更すると、来店体験の質が大きく向上します。例えばポップス系の有線からボサノバやピアノジャズ、カフェミュージックに切り替えるだけでも、印象はしっとりと落ち着きます。

実例として、あるエステサロンでは値上げに合わせてBGMを環境音楽に統一した結果、「まるでホテルスパのよう」と評判を得ました。スピーカーの配置や音量バランスも調整し、席によって雑音がうるさいといったことのないようにすることも重要です。高級店ほど音環境に気を遣っています。

場合によっては無音に近い状態で施術に集中していただく演出も効果的です。音の演出はコストをかけずにできる世界観調整手段なので、メニュー価格帯アップに合わせて音響をアップデートしましょう。

【要点まとめ】
ポップス系からジャズやボサノバに変更すると落ち着いた印象になる
環境音楽の導入で「ホテルスパのよう」と評価される
スピーカー配置と音量バランスの調整も重要
無音演出で施術への集中を促すのも一つの手法

ポイント③小物と調度品の統一感

内装そのものは変えずとも、目に触れる小物類を高級感あるものに統一すると印象が大きく変わります。具体的には、受付カウンター上のペン立てやカルテ棚、雑誌ラック、クッション、ケープやタオルなどの備品類です。

プラスチック感のあるものを木製や革調のものに変える、色味を統一するだけでも印象は変わります。高価格サロンではタオル一枚にもこだわりがあり、ふかふかの高級タオルやブランドロゴ入りクロスを使用しています。

一般サロンでも導入しやすい例として、ケープを光沢のあるダークカラーに揃える、タオルを上質な今治タオルに替える、雑誌類は新品状態のものだけ並べるといった工夫があります。観葉植物やアートパネルを追加するのも雰囲気づくりに効果的です。

実例では、内装は居抜きのまま備品だけ高級ホテル風に総入れ替えした結果、「内装工事ゼロでも高級感が出せた」というサロンもあります。統一感と質感を意識し、小物をブラッシュアップすることが重要です。

【要点まとめ】

  • 受付周りの小物を木製や革調のものに変えると印象が変わる
  • ケープやタオルを高品質なものに統一すると質感が向上する
  • 雑誌は新品状態のものだけを並べて清潔感を保つ
  • 観葉植物やアートパネルで非日常感を演出する

ポイント④サービス所作の高級店化

ハード(物理環境)だけでなくソフト面の演出も見逃せません。高価格帯サロンの接客所作を取り入れることで、内装据え置きでもスタッフの立ち居振る舞いで高級感を醸成できます。

例えばお客様へのクロス掛けやチェアへの案内の所作をゆっくり優雅にする、ドリンク提供時にトレーと紙ナプキンを用いる、ミラー越しの目線合わせや笑顔の頻度を増やすなど、スタッフの立ち居振る舞いで「上質感」を演出します。

言葉遣いも重要です。「〜っすね」から「〜でございますね」に変えるほど大げさでなくても、「こちらお掛けくださいませ」「失礼いたします」といった丁寧語を要所で入れるだけで印象は変わります。ある有名店の研修では、高級旅館のおもてなしを手本に挨拶やお見送り動作を練習させているそうです。

美容室でも取り入れれば、内装据え置きでもスタッフの所作で高級感を醸成できるでしょう。

【要点まとめ】

  • クロス掛けや案内の所作をゆっくり優雅に行うと上質感が出る
  • ドリンク提供時にトレーと紙ナプキンを使うと丁寧な印象になる
  • 「こちらお掛けくださいませ」などの丁寧語を要所で使う
  • 高級旅館のおもてなしを参考にした研修が効果的

実例:価格帯20%アップを実現した小規模サロンの取り組み

東京郊外のある美容室では、席数4席の小規模サロンながら価格帯を20%上げる際に内装無改造でリブランディングを行いました。

具体的な取り組みは以下の通りです。

■照明を電球色に変更し、カウンターにキャンドルを置いた
■ケープとクロス類を黒で統一し、タオルを高品質な白に変更した
■BGMをカフェジャズに変更した
■スタイリストの制服をカジュアルからシンプルシックな黒エプロンに変更した
■接客用語を敬語寄りに統一した

内装そのものは以前のままでしたが、「雰囲気が落ち着いた」「前より洗練された感じがする」と評判が上がり、値上げ後も新規客が増加したとのことです。このように内装をそのまま活かしつつ演出を変えるだけでも、十分”高価格帯サロン”らしいイメージを創出できるのです。

【要点まとめ】

  • 照明・備品・BGM・制服・接客用語の5つを同時に変更した
  • 内装工事ゼロで価格帯20%アップを実現した
  • 「洗練された感じ」と評価され新規客が増加した

世界観アップデートを成功させるチェックリスト

世界観アップデートのポイントは五感演出の見直しと統一感にあります。必ずしも高額な改装費をかけずとも、以下のチェックリストに沿って改善を積み重ねてください。

照明チェック

  • □蛍光灯の白色光を電球色の照明に変更する
  • □鏡周りに女優ミラー風のライトを設置する
  • □待合スペースにスタンドライトを置いて陰影を作る

香りチェック

  • □エントランスとトイレにディフューザーを設置する
  • □高級ホテルのようなアロマを選ぶ
  • □可能であればオリジナルブレンドの香りを作る

音響チェック

  • □BGMをジャズ・ボサノバ・カフェミュージックに変更する
  • □スピーカーの配置と音量バランスを調整する
  • □席によって音の聞こえ方に差がないか確認する

小物・備品チェック

  • □受付周りの小物を木製や革調に変更する
  • □ケープを光沢のあるダークカラーに統一する
  • □タオルを上質なものに替える(今治タオルなど)
  • □雑誌は新品状態のものだけを並べる
  • □観葉植物やアートパネルを追加する

接客・所作チェック

  • □クロス掛けや案内の所作をゆっくり丁寧に行う
  • □ドリンク提供時にトレーと紙ナプキンを使う
  • □丁寧語を要所で使う習慣をつける
  • □笑顔とアイコンタクトの頻度を増やす

【清潔感】【統一感】【非日常感】をキーワードに現状をチェックし、小さな改善を積み重ねてください。それだけでも来店体験は豊かになり、「この価格でもこのサロンに通いたい」と思わせるブランド価値向上につながるでしょう。

【要点まとめ】

  • 照明・香り・音・小物・所作の5つの要素を同時に見直す
  • 【清潔感】【統一感】【非日常感】の3つをキーワードにする
  • 小さな改善の積み重ねがブランド価値向上につながる

まとめ

内装工事に多額の予算をかけなくても、照明・香り・音響・小物・スタッフの所作といった五感への働きかけを見直すだけで、高価格帯サロンのような世界観を創り出すことは十分に可能です。

特に照明を電球色に変更する、アロマやディフューザーで店舗独自の香りを演出する、BGMをピアノジャズやボサノバに変更する、タオルやケープなどの備品を高品質なものに統一する、スタッフの所作や言葉遣いを丁寧にするといった工夫は、比較的低コストで実現できる施策です。

実際に価格帯を20%引き上げた小規模サロンの事例では、これらの演出変更だけで「雰囲気が落ち着いた」「洗練された感じがする」と評判が上がり、値上げ後も新規客が増加しました。

まずは本記事のチェックリストを参考に、自店の現状を確認してみましょう。そして【清潔感】【統一感】【非日常感】をキーワードに、小さな改善を一つずつ積み重ねていくことをおすすめします。それだけで来店体験は格段に豊かになり、「価格以上の価値がある」と感じてもらえるサロンへと生まれ変われるはずです。

よくある質問

Q1. 照明を変えるだけで本当に高級感が出ますか?
A1. はい、照明の色味と配置は空間の印象を大きく左右します。白色の蛍光灯を暖色系の電球色に変更するだけで、店内の雰囲気は格段に落ち着きます。鏡周りや待合スペースに間接照明を追加すると、さらに高級感が増します。照明は比較的低コストで変更できる上に効果が大きいため、最初に取り組むべき施策としておすすめです。
Q2. 香りの演出で注意すべき点はありますか?
A2. 香りは好みが分かれるため、強すぎず柔らかく香る程度に調整することが重要です。高級ホテルのような上質なアロマを選び、エントランスやトイレなど限定的な場所から始めると良いでしょう。お客様から「良い香りですね」と言われるようになれば成功です。また、ディフューザーは定期的にメンテナンスし、常に清潔な状態を保つことも大切です。
Q3. BGMの選曲はどのように決めれば良いですか?
A3. ターゲット層と提供したい雰囲気に合わせて選曲しましょう。高級感を演出したい場合は、ピアノジャズ、ボサノバ、カフェミュージックなど落ち着いた曲調がおすすめです。音楽配信サービスの「サロン向けプレイリスト」や「ホテルラウンジBGM」などを参考にすると良いでしょう。重要なのは音量バランスで、会話を妨げない程度の音量に設定することが大切です。
Q4. 備品の入れ替えで最も効果的なものは何ですか?
A4. タオルとケープの統一が最も効果的です。お客様の肌に直接触れるタオルを上質なものに替え、ケープを光沢のあるダークカラーに統一するだけで、質感が大きく向上します。今治タオルなどの高品質なタオルは洗濯を重ねても風合いが保たれるため、長期的にはコストパフォーマンスも良好です。また、受付周りの小物を木製や革調のものに変えることも、比較的低コストで印象を変えられる施策です。
Q5. スタッフの所作を変えるにはどうすれば良いですか?
A5. まずはスタッフミーティングで「高級感のある接客」の重要性を共有し、具体的な動作を練習することから始めましょう。クロス掛けやチェアへの案内をゆっくり丁寧に行う、ドリンク提供時にトレーと紙ナプキンを使う、丁寧語を要所で使うなど、一つずつ習慣化していきます。高級旅館やホテルスパのおもてなしを参考に、ロールプレイング研修を行うのも効果的です。スタッフ全員が意識を統一することで、サロン全体の雰囲気が変わります。

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