メニュー表のABテスト入門|”並び順”だけで予約が変わるポイント
更新日:2026年1月12日
- ABテストとは、2パターンのメニュー表を比較して効果を確かめる方法です
- メニューの並び順を変えるだけで、予約されやすいメニューが変化します
- 大がかりな投資なしで、データをもとにした改善が始められます
- 予約システムを活用すれば、効果測定も手軽に行えます
ABテストとは?美容サロンで活用できるシンプルな改善手法
ABテストとは、ふたつのパターン(AとB)を用意して、どちらがより良い結果を出せるかを比較する方法です。ウェブサイトの改善でよく使われる手法ですが、美容サロンのメニュー表や予約画面でも十分に活用できます。
たとえば「カット」を一番上に置いた場合と「カット+トリートメント」を一番上に置いた場合、どちらのほうが予約されやすいかを比べてみる、という具合です。感覚や経験だけに頼らず、実際の数字で判断できる点が大きな特徴といえます。
美容サロンの売上は「客数×客単価×来店頻度」で構成されます。このうち客単価を上げるには、お客様により価値の高いメニューを選んでいただく必要があります。ABテストは、そのための「仮説→検証→改善」のサイクルを回す助けになります。
新規オーナーの方にとって、高額なマーケティング施策はハードルが高いもの。しかしABテストなら、今あるメニュー表の「見せ方」を工夫するだけでスタートできるため、コストをかけずに改善を試すことが可能です。
- ABテストは2パターンを比較して効果を測定する手法
- 売上を構成する「客単価」を上げるきっかけになる
- お金をかけずに始められる点が新規オーナー向き
- 感覚ではなくデータに基づく判断ができる
なぜ”並び順”で予約内容が変わるのか
人は無意識のうちに、最初に目にしたものに影響を受けやすい傾向があります。これは「初頭効果」と呼ばれる心理現象のひとつです。メニュー表で一番上に配置されたメニューは、お客様の目に最初に飛び込んでくるため、選ばれやすくなります。
また、選択肢が多すぎると人は迷ってしまい、結局「いつもと同じ」を選ぶか、シンプルな(=単価の低い)メニューを選びがちです。メニューの並び順を工夫して、おすすめを分かりやすく示すことで、お客様の迷いを減らし、満足度の高い選択をサポートできます。
さらに、「松竹梅」のような3段階の選択肢を提示すると、真ん中の「竹」を選ぶ傾向が強まります。これを「中間選択効果」といいます。メニューの並び順と価格帯の見せ方を工夫すれば、押し売り感なく高単価メニューの予約につなげることができます。
重要なのは、お客様にとって「選びやすいメニュー表」を作ることです。選びやすさが売上につながるというのは、業界の調査でも指摘されているポイントです。
- 一番上のメニューは「初頭効果」で選ばれやすい
- 選択肢が多いと迷いが生じ、単価の低いメニューに流れがち
- 「松竹梅」の真ん中を選ぶ心理を活用できる
- お客様の「選びやすさ」を追求することで売上も上がる
ABテストを始める前に確認しておきたい3つのこと
いきなりテストを始めるのではなく、まずは準備が大切です。以下の3点を整理しておくと、後の分析がスムーズになります。
1. 現状の予約傾向を把握する
まずは「今、どのメニューがどのくらい予約されているか」を数字で確認しましょう。予約システムやPOSレジの集計機能を使えば、人気メニューや客単価の傾向がすぐに分かります。データがあってこそ、改善の効果を正確に測れます。
2. 何を改善したいのか目標を決める
「客単価を500円アップしたい」「トリートメント付きメニューの予約率を20%増やしたい」など、具体的な数値目標を設定します。ゴールが曖昧だと、テスト結果を見ても「良かったのか悪かったのか」が判断できません。
3. 期間とサンプル数を決める
ABテストは十分なデータが集まらないと、偶然の結果を見てしまう恐れがあります。目安としては、各パターンで最低30件以上の予約データを集めることが望ましいです。小規模サロンでも2~4週間程度の期間を設ければ、比較できるデータは取れるでしょう。
- 現状の予約傾向をデータで把握しておく
- 「何をどれだけ改善したいか」具体的な目標を設定する
- 各パターン30件以上、期間は2~4週間が目安
- 予約システムやPOSの集計機能を活用すると効率的
メニュー表の並び順を変えるときの具体的なアイデア
ここからは、実際にテストできる「並び順」の変更アイデアをご紹介します。難しい設定は不要で、すぐに試せるものばかりです。
おすすめメニューを一番上に配置する
サロンとしてイチオシのメニュー、または季節に合ったメニューを最上部に置いてみましょう。たとえば秋なら「秋カラー+トリートメント」のようなセットメニューがおすすめです。最初に目に入る位置にあると、自然と目を引きやすくなります。
セットメニューを単品より先に見せる
「カット」「カラー」と単品を並べてから最後に「カット+カラー」を載せるより、最初にセットメニューを見せたほうが、お得感が伝わりやすくなります。客単価向上を目指すなら、セットメニューの露出を増やす工夫が有効です。
価格帯の異なる3つの選択肢を並べる
先ほど触れた「松竹梅」効果を狙うなら、「ベーシックプラン」「スタンダードプラン」「プレミアムプラン」のように3段階で提示してみましょう。お客様は真ん中を選びやすいため、真ん中の「スタンダード」を推したい価格帯に設定するのがポイントです。
新メニューを目立つ位置に配置する
新しく導入したメニューは、中段以下に埋もれてしまうと気づかれにくくなります。「NEW」のラベルをつけるのも良いですが、並び順で上位に持ってくるほうが効果的な場合もあります。
- おすすめや季節メニューは一番上に配置する
- セットメニューは単品より先に表示して、お得感を伝える
- 「松竹梅」の真ん中に推したいプランを配置する
- 新メニューは上位に配置して認知度を上げる
予約システムを活用したABテストの進め方
オンライン予約を導入しているサロンなら、メニュー画面の並び順を変更するだけでABテストを実施できます。紙のメニュー表を印刷し直す手間が省けるため、手軽にテストと改善を繰り返せます。
期間で分ける方法
もっともシンプルなやり方は、「最初の2週間はパターンA、次の2週間はパターンB」と期間で分ける方法です。厳密な同時比較ではありませんが、小規模サロンでも実施しやすいアプローチです。
集計機能でデータを確認する
予約システムの多くには、メニュー別の予約件数や売上を集計する機能が備わっています。テスト期間ごとの予約データを抽出し、「客単価」「特定メニューの予約率」を比較すれば、どちらのパターンが効果的だったか判断できます。ビューティーメリットのような予約管理システムでは、こうしたデータ分析も手軽に行えます。
改善のサイクルを回す
一度のテストで終わりではなく、結果を見て次の仮説を立て、再度テストする…というサイクルを回し続けることが大切です。「毎月末にデータを確認し、翌月の改善点を決める」といった習慣をつけると、着実に成果が積み上がります。
- オンライン予約なら並び順の変更が手軽にできる
- 期間で分けるシンプルな方法から始めてOK
- 予約システムの集計機能で「客単価」「予約率」を比較する
- 毎月データを確認し、PDCAサイクルを回すことが重要
ABテストで陥りがちな失敗と注意点
せっかくテストをしても、いくつかの落とし穴にはまると正しい結論が出せなくなります。あらかじめ注意点を把握しておきましょう。
サンプル数が少なすぎる
数件の予約だけで「こっちのほうが良い」と判断するのは危険です。偶然の結果を本物の傾向と勘違いしてしまいます。最低でも各パターン30件以上の予約を目安に、十分なデータを集めてから判断しましょう。
複数の要素を同時に変えてしまう
並び順だけでなく、メニュー名や価格も同時に変えてしまうと、どの変更が効果をもたらしたのか分からなくなります。テストでは「並び順だけ」「価格だけ」と、変更する要素は1つに絞るのが鉄則です。
季節要因や外部要因を無視する
同じ並び順でも、繁忙期と閑散期では予約傾向が大きく異なります。たとえば年末年始や卒入学シーズンは特殊な需要があるため、その時期のデータだけで結論を出すのは避けましょう。
結果を活用しない
テストしてデータを取っても、改善に活かさなければ意味がありません。「やりっぱなし」にならないよう、テスト後は必ず振り返りを行い、次のアクションにつなげる習慣が大切です。
- データが少なすぎると偶然の結果に惑わされる
- 変更点は「1つだけ」に絞って効果を測定する
- 繁忙期・閑散期などの季節要因を考慮する
- テスト結果は必ず改善に活かす習慣をつける
まとめ:小さな工夫から始めて、データで成長するサロンへ
ABテストは、大掛かりな投資をしなくても始められる改善手法です。メニュー表の「並び順」というシンプルな要素を変えるだけで、予約されやすいメニューが変わり、客単価アップにつながる可能性があります。
大切なのは、感覚や経験だけに頼らず、データをもとに判断することです。予約システムの集計機能を活用すれば、今のサロンの状態を数字で把握でき、改善の効果も明確に測れます。
まずは「おすすめメニューを一番上に配置してみる」といった小さな変更から試してみてください。テスト→結果確認→改善のサイクルを繰り返すことで、着実にサロン経営の精度が高まっていきます。
もし「データの確認や分析がうまくできない」「予約管理をもっと効率化したい」とお感じなら、ビューティーメリットのような予約管理システムの導入も検討してみてはいかがでしょうか。集客から顧客管理、データ分析まで一元化できるため、ABテストの実施もぐっとスムーズになります。
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