
美容室で働く美容師の年収は?平均相場、年収アップ方法、独立で稼ぐ秘訣を解説
更新日:2025年8月22日
美容師は「手に職を持てる仕事」として人気がある一方、「年収が低い」といわれる職業でもあります。美容室で働く美容師の収入は役職や年代、働き方によって大きく差が生じます。
この記事では、美容師の平均年収や年代・役職ごとの相場を比較し、年収を高める方法や独立開業による収入アップのポイントを解説します。将来のキャリアを考えるうえで参考にしてください。
美容師の年収はどれくらい?年代・役職別に徹底比較
厚生労働省の「職業情報提供サイト(jobtag)」によると、美容師全体の平均年収は371.7万円とされています。(出典:令和6年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)日本の全産業平均年収と比べると低めですが、役職や経験年数、勤務先のサロン規模によって収入は大きく変わります。
店長やトップスタイリストになると年収が500万円を超えるケースもあり、キャリアを積むことで高収入を目指すことは可能です。ここでは、役職や年代による年収の違いを解説します。
役職別年収(アシスタント・スタイリスト・トップスタイリスト・店長)
役職 | 年収目安 | 業務内容の特徴 |
---|---|---|
アシスタント | 約200〜250万円 | サポート中心、カット少なめ |
スタイリスト | 約300〜400万円 | 基本的なカット、担当顧客を持つ、指名売上(歩合)が年収に反映 |
トップスタイリスト | 約450万円〜 | 高単価、指名数も多く売上に直結 |
店長など | 約500万円〜 | 売上管理、スタッフ育成、サロン全体のマネジメント |
年代別の年収傾向(20代・30代・40代以上)
年代 | 平均年収 | 傾向 |
---|---|---|
20代 | 約240〜300万円 | アシスタント〜ジュニアスタイリストが中心 |
30代 | 約350〜450万円 | 安定したスタイリストまたはトップスタイリスト層 |
40代以上 | 約400〜550万円 | 店長クラスや独立、美容室経営者も含む |
美容師の年収が低いといわれる理由
美容師という職業は華やかな印象ですが、現実は「年収が低い」と感じる人も少なくありません。先ほどの厚生労働省データや業界データでも、美容師の年収は他業種と比較して低めである傾向が見られます。
サロンの売上が上がらないことには従業員の年収も上がりません。以下が主な理由です。
- ・固定費や運営コストが高い
- ・サロン間の価格競争が激しい
- ・下積み期間が長く戦力になるまで時間がかかる
美容師の年収を左右する主な要因
美容師の年収は「働く地域」「サロンの規模」「勤務形態」によって大きく変わります。
都市部の有名サロンでは高単価の施術が可能で、年収も高い傾向です。一方、地方では単価が安く、収入水準も低めです。主要な都市の美容師の平均年収を一覧にしました。
地域 | 美容師の平均年収 | 傾向・特徴 |
---|---|---|
北海道 | 約367万円 | 地方の中では高めで、固定客を得やすい |
東京都 | 約392万円 | 求人数が多く、高単価サロンも豊富。激戦区 |
神奈川県 | 約383万円 | 首都圏のため高単価、競争が激しく集客力が問われる |
愛知県 | 約378万円 | 大都市圏として安定した需要、全国平均よりやや高め |
大阪府 | 約349万円 | 客数が多く収入チャンスあるが、安売り競争も激しい |
福岡県 | 約363万円 | 地方大都市で集客は安定も、全国平均を下回る傾向 |
沖縄県 | 約346万円 | 美容師人口は少なく、給与水準は全国平均より低め |
美容師が年収をアップさせる方法
美容師としての年収を上げるためには、単に技術を磨くだけでは足りません。スキル・集客・働き方の見直しなど、さまざまな要素を組み合わせることが重要です。ここでは、美容師が年収アップを目指す際に取り組むべきアプローチを紹介します。
技術・資格・学び直しでスキルを高める
年収を上げるためには、まず美容師としての技術を高めることが基本です。カットやカラー、パーマなどの専門技術を磨くことで指名客が増え、収入に直結します。また、ヘアカラーリストやヘアケアマイスターなどの資格を取得することで専門性をアピールでき、キャリアの幅も広がります。さらに、講習会やセミナーで最新のトレンドを学び直し、常にスキルを更新していくことが高収入への第一歩です。
集客力を高めリピーターを増やす
美容師の収入は「どれだけ顧客を抱えているか」で大きく変わります。そのため、SNSやブログを活用して集客し、自分を指名してくれるお客様を増やすことが重要です。
InstagramやTikTokで施術事例を発信する美容師も多く、オンラインでの集客力は年収の増加につながります。また、リピーターを大切にすることで安定的な売上が見込め、指名数や歩合が増えます。接客力を磨き、顧客との信頼関係を築くことが収入アップの秘訣です。
美容師が独立開業で高年収を目指すには
美容師としてのキャリアを積んだ先に、「独立して自分の店を持ちたい」と考える人は多いです。独立にはリスクも伴いますが、収入の引き上げる有効な手段でもあります。
独立開業で高年収を目指すには、まず経営者としての視点を持つことが重要です。1人サロンであれば、人件費や家賃などの固定費を抑えながら、高い利益率を確保することが可能です。
顧客単価や再来率を高めるためには、技術力だけでなく、接客やカウンセリング力、SNSや口コミを活用した集客力も欠かせません。また、補助金や融資制度の活用も視野に入れるとよいでしょう。
さらに、顧客管理や売上分析をきっちりとおこない、収益の見える化も成功のカギとなります。美容師が独立して経営を安定させるには、数字に基づいた戦略と地道なリピーターづくりが欠かせません。
美容師の独立後の年収モデルと必要資金
経営スタイル | 想定年収 | 特徴 |
---|---|---|
従業員雇用型 | 約600〜1,000万円以上 | 高収益が見込める反面、固定費とマネジメント負担が大きい |
一人経営 | 約400〜700万円 | 自分のペースで働けるが、キャパシティに限界あり |
シェアサロン | 約300〜600万円 | 初期費用が少なく、リスクも低めで始めやすい |
まとめ|美容室で働く美容師が高年収を実現するために
美容師の年収は、キャリアのステージや勤務形態によって大きく変動します。アシスタントからスタイリスト、店長、さらには独立・経営へと進むにつれ、年収アップのチャンスも広がっていきます。
しかし、固定費や価格競争、下積み期間の長さといった構造的な課題により、多くの美容師が収入面で悩みを抱えているのが現実です。
美容師が年収を上げるためには、まず現状を正確に把握し、スキルアップや集客の工夫、勤務形態の見直し、そして最終的には独立といった明確なアクションを取ることが必要です。
都市部で働く、高単価の技術を身につける、SNSでの集客を強化するなど、自分の強みを伸ばせば、美容師の仕事で理想の年収を実現することは十分に可能です。
年収に不満を感じている人こそ、自分の働き方や将来像を見直すタイミングです。独立や業務委託など自由度の高い選択肢も視野に入れ、自分らしいキャリアで収入アップを実現していきましょう。
美容室、美容サロンのオーナー、経営者の皆さんは美容師の年収アップのためにも、売上の拡大と生産性の向上にお悩みかもしれません。年収を上げるひとつの手段は、“仕組み化”です。「ビューティーメリット」は、予約の自動化、顧客管理の一元化、再来/単価の可視化でムダ時間を削減し、売上と生産性を底上げ。生まれた利益をスタッフの給与に確実に還元できる体制づくりを支援します。今の運用のまま導入可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。