優先順位でわかる美容室の集客方法|月商・席数・客層別「90日ロードマップ」
更新日:2025年11月24日
- 集客が伸びない原因は「チャネル乱立」と「優先順位の不在」にある
- まず整えるべきは「コンセプト・ターゲット・指名導線」の3条件
- 月商・席数・客層で優先すべき集客施策は明確に異なる
- 王道5チャネル(HP/MEO/SNS/紹介/大手サイト)を最小実装で始める
- 90日間のタスクとKPIを設定し、週次で進捗を確認する
集客が伸びにくい本当の理由|チャネル乱立と分散の罠
「SNSも更新している、ポータルサイトにも掲載している、チラシも配っているのに予約が増えない」──多くのサロンオーナーが抱える悩みです。この原因は、施策の「乱立」と「分散」にあります。
美容業界では大手集客サイト、Instagram、TikTok、Googleマップ、ブログ、LINE公式アカウントなど、無数の集客チャネルが存在します。しかし、それぞれを中途半端に手がけると、どれも成果が出ません。マーケティングの世界では「設計なき発信はただの日記」と言われます。つまり、誰に何を届けるかという設計図がなければ、どんなに発信しても集客にはつながらないのです。
加えて、美容室の平均リピート率は新規客で約30%とされており、新規集客だけに注力しても顧客は定着しません。新規獲得とリピート育成のバランス、そして自店の規模や客層に合った優先順位づけが不可欠です。
- 施策の「乱立」は成果の「分散」を招き、どのチャネルも中途半端になる
- 設計図のない発信は集客につながらない
- 新規客のリピート率は平均30%程度と低く、リピート施策も同時に必要
- 月商規模・席数・客層によって優先すべき施策は異なる
まず整える3条件|コンセプト・ターゲット・指名導線
どの集客チャネルに取り組む前に、必ず整えるべき「土台」があります。それがコンセプト・ターゲット・指名導線の3条件です。
1. コンセプトの明確化
「どんな価値を提供する店なのか」を一言で言える状態にしましょう。たとえば「働く30代女性が通いやすい時短カット専門店」「髪質改善トリートメントに特化したサロン」など、自店の強みと提供価値を明確にします。コンセプトが曖昧だと、発信内容もぼやけて誰にも刺さりません。
2. ターゲットの絞り込み
年齢・性別・ライフスタイル・悩みまで具体的に設定します。「20〜40代女性」では広すぎます。「30代前半の子育て中ママ、髪のパサつきが気になり月1回来店できる予算がある」くらい詳細に描くと、響く言葉や施策が見えてきます。
3. 指名導線の設計
お客様が「この人にお願いしたい」と思える導線を作ります。スタッフの顔写真・プロフィール・得意スタイルを公式サイトやSNSに掲載し、予約時に指名しやすい仕組みにします。指名客はリピート率が高く、価格にも鈍感になる傾向があるため、指名文化の醸成は売上安定に直結します。
この3条件が揃って初めて、どのチャネルで何を発信すべきかが明確になります。逆にこれらが曖昧なまま施策を増やしても、メッセージが散らばり効果は出ません。
- コンセプト:自店の強みと提供価値を一言で言えるようにする
- ターゲット:年齢・性別・悩み・ライフスタイルまで具体的に設定
- 指名導線:スタッフの魅力を発信し、指名予約しやすい仕組みを作る
- この3条件なしに施策を増やしても効果は薄い
月商・席数・客層で変わる優先順位|小規模×ファミリー、都心×20代、郊外×30–40代
ここからは具体的な優先順位を解説します。自店の「月商規模」「席数」「主要客層」の組み合わせで、何から着手すべきかが変わります。
小規模サロン×ファミリー層の場合
月商50〜80万円、席数1〜2席の一人サロンで、ファミリー層がメインなら「地域密着」と「リピート基盤」が最優先です。
優先施策
- 1ヶ月目:既存客への次回予約提案を100%実施。紹介カードを全員に配布し、口コミを促進
- 2ヶ月目:近隣住宅へのチラシ配布、地域イベントへの参加。親子ペア来店特典の設定
- 3ヶ月目:Googleビジネスプロフィールの最適化、口コミ依頼の仕組み化
ファミリー層は口コミと紹介の影響力が大きく、チラシなどオフライン施策も有効です。来店周期が長めなので、次回提案とLINE等でのフォローでリピート率を底上げします。
都心立地×20代若年層の場合
月商100〜200万円、席数3〜5席で、都心に立地し20代がターゲットなら「SNS×トレンド発信」が最優先です。
優先施策
- 1ヶ月目:Instagram・TikTokでトレンドヘアの発信開始。週3回以上の投稿ルーティン確立
- 2ヶ月目:大手集客サイトのクーポン最適化、初回特典(値引きではなく追加サービス)の設定
- 3ヶ月目:公式サイトのSEO対策着手、ブログでロングテール記事を月4本以上公開
若年層はSNSで情報収集し、トレンドに敏感です。InstagramやTikTokで「こんなスタイルにしたい」という憧れを喚起し、予約導線をスムーズに整えることが鍵です。
郊外立地×30〜40代女性の場合
月商100〜150万円、席数3〜4席で、郊外に立地し30〜40代女性がメインなら「検索対策×信頼構築」が最優先です。
優先施策
- 1ヶ月目:Googleマップ(MEO)の最適化、口コミ増加施策の開始
- 2ヶ月目:公式サイトのコンテンツ充実(スタッフ紹介・メニュー詳細・料金明示)
- 3ヶ月目:既存客へのLINE配信開始、次回予約率50%以上を目標に設定
30〜40代はGoogle検索と口コミを重視します。「地域名×髪質改善」などのキーワードで上位表示を狙い、公式サイトで安心感と専門性を伝えます。リピート施策も並行して進め、安定客を増やします。
- 小規模×ファミリー:地域密着・紹介・リピート施策を最優先
- 都心×20代:SNS(Instagram/TikTok)とトレンド発信を最優先
- 郊外×30〜40代:Google検索・MEO・公式サイト充実を最優先
- 客層の情報収集行動に合わせてチャネルの優先順位を変える
王道5チャネルの最小実装|HP/MEO/Instagram/TikTok/紹介
どんなサロンでも押さえるべき「王道5チャネル」があります。ただし、すべてを完璧にする必要はありません。最小実装で始め、効果を見ながら強化します。
1. 公式ホームページ(HP)
公式サイトは「信頼構築」と「予約導線」の要です。最低限、以下を掲載しましょう。
- 店舗情報(住所・電話・営業時間・アクセス)
- メニューと料金の明示
- スタッフ紹介(顔写真・プロフィール・得意スタイル)
- 予約ボタン(目立つ位置に配置)
大手集客サイトだけに頼ると手数料が高く、リピート率も低くなりがちです。自社サイトを持つことで、コスト削減とブランディング強化が可能になります。
2. Googleビジネスプロフィール(MEO)
「近くの美容室」で検索されたとき、Googleマップで上位表示されるための対策です。
- 店舗情報を完全に登録(カテゴリ・営業時間・写真10枚以上)
- 投稿機能で週1回の更新(新メニュー・キャンペーン情報)
- 口コミへの丁寧な返信(すべてのレビューに誠実に対応)
Googleマップは無料で使え、地域検索に強いため、特に郊外サロンや新規開業店には必須です。
3. Instagram
ビフォーアフター写真や施術動画で視覚的にアピールします。
- 週3回以上の投稿(スタイル写真・リール動画・ストーリーズ)
- プロフィール欄に予約導線を明記
- ハッシュタグで地域名・スタイル名を入れる
20〜30代の新規集客に特に有効で、フォロワー数よりもエンゲージメント率(いいね・保存・コメント)を重視します。
4. TikTok
15秒〜1分の短尺動画で幅広いリーチを狙います。
- 「変身系」コンテンツ(ビフォーアフターの劇的変化)
- 「ハウツー系」コンテンツ(簡単ヘアアレンジ・スタイリングのコツ)
- プロフィールにInstagramやHP予約リンクを設置
バズを狙うより、コツコツ投稿して認知を広げる戦略が現実的です。フォロワーゼロからでも再生される可能性があるため、若年層ターゲットなら試す価値があります。
5. 紹介制度
既存客からの紹介は、リピート率が約60%と非常に高い優良顧客です。
- 紹介カードを全員に配布
- 紹介者・被紹介者双方に特典(値引きではなくトリートメント無料等)
- スタッフ全員が紹介の声かけを習慣化
口コミは「ウィンザー効果」により、店舗側の宣伝よりも信頼されます。紹介制度は低コストで優良顧客を増やせる最強の施策です。
- 公式HP:信頼構築と予約導線の要。最低限の情報を網羅
- MEO:無料で地域検索に強い。写真・投稿・口コミ返信を徹底
- Instagram:ビジュアルで魅力発信。週3回以上の投稿を習慣化
- TikTok:短尺動画で若年層にリーチ。バズ狙いより継続を重視
- 紹介制度:低コストで優良顧客獲得。スタッフ全員で声かけを習慣化
90日ロードマップ|週次タスクとKPI
ここまでの内容を90日間のロードマップに落とし込みます。週次でタスクとKPI(重要指標)を設定し、進捗を確認します。
【第1週〜第4週:土台づくりと最優先施策】
タスク
- コンセプト・ターゲット・指名導線の再確認と明文化
- 公式サイトの基本情報更新(メニュー・料金・スタッフ紹介・予約ボタン)
- Googleビジネスプロフィールの完全登録(写真10枚以上・営業時間・投稿)
- Instagram/TikTokアカウントの整備(プロフィール・投稿ルーティン決定)
- 紹介カードの作成と配布開始
KPI
- 公式サイト月間訪問数:100人以上
- Googleマップ表示回数:500回以上
- Instagram投稿:週3回以上
- 紹介カード配布枚数:既存客全員
【第5週〜第8週:発信強化と新規導線構築】
タスク
- ブログ記事の公開開始(月4本、地域×悩み系キーワード)
- InstagramリールまたはTikTok動画を週2本以上投稿
- 大手集客サイトのクーポン・写真・紹介文の最適化
- 既存客へのLINE公式アカウント登録促進
- 口コミ依頼の声かけスクリプト作成とスタッフ共有
KPI
- ブログ経由の公式サイト訪問:月20人以上
- Instagramエンゲージメント率:3%以上
- 大手サイト経由の新規予約:月10件以上
- LINE登録者数:既存客の30%以上
【第9週〜第12週:リピート施策とPDCA】
タスク
- 初回来店時の次回予約提案を全スタッフ徹底(目標:提案率100%、獲得率50%以上)
- 来店後フォローメッセージの自動化(LINE/メール)
- 月次データ分析(新規数・リピート率・客単価・来店頻度)
- 効果の薄い施策の見直しと注力施策への集中
- 90日間の振り返りと次四半期の計画策定
KPI
- 次回予約獲得率:50%以上
- 初回リピート率:40%以上(業界平均30%を超える)
- 月間新規客数:月商に応じた目標(小規模なら月10人、中規模なら月30人など)
- 紹介経由の新規予約:月5件以上
週次でミーティングを開き、進捗とKPIを確認します。数字を見ながら「何が効いているか」「どこがボトルネックか」を判断し、柔軟に調整します。
- 第1ヶ月:土台づくりと最優先チャネルの整備に集中
- 第2ヶ月:発信強化と新規導線の構築を並行
- 第3ヶ月:リピート施策を本格化し、PDCAで改善
- 週次でタスクとKPIを確認し、数字で判断する習慣をつける
やめる判断の基準|費用対効果・継続性・相性
集客施策は「始める」だけでなく「やめる」判断も重要です。限られたリソースを有効活用するため、効果の薄い施策は早めに見切りをつけます。
1. 費用対効果が合わない
たとえば大手集客サイトで月額3万円払って新規が月5人、うちリピート1人なら費用対効果は低いと言えます。一方、紹介制度で月5人獲得し、そのうち3人がリピーターになるなら費用対効果は高いです。「1人あたり獲得コスト」と「リピート率」を掛け合わせて判断します。
2. 継続できない
TikTokやInstagramは継続が命です。最初は頑張れても、3ヶ月で更新が止まるなら意味がありません。スタッフ全員で回せる体制を作れないなら、無理に続けず他の施策に集中します。
3. 客層との相性が悪い
シニア層がメインなのにTikTokに注力しても効果は薄いです。逆に若年層ターゲットなのにチラシだけでは不十分です。ターゲットの情報収集行動と施策がずれていないか、常に確認します。
やめる判断は「失敗」ではなく「最適化」です。効果の薄い施策を切り、効果の高い施策に集中することで、限られた時間とお金を最大限に活用できます。
- 費用対効果:1人あたり獲得コストとリピート率で判断
- 継続性:3ヶ月続けられない施策は見直す
- 相性:ターゲットの情報収集行動とチャネルが合っているか確認
- やめる判断は「最適化」であり、失敗ではない
まとめ|優先順位とPDCAで集客力を最大化する
美容室の集客は、やみくもに施策を増やすのではなく、自店の「月商・席数・客層」に合わせて優先順位をつけることが成功の鍵です。まずはコンセプト・ターゲット・指名導線という土台を固め、王道5チャネル(HP/MEO/Instagram/TikTok/紹介)を最小実装で始めましょう。
90日ロードマップを活用して、週次でタスクとKPIを確認しながら進めます。第1ヶ月で土台を整え、第2ヶ月で発信を強化し、第3ヶ月でリピート施策を本格化させる──このサイクルを回すことで、新規もリピートも同時に伸ばせます。
そして重要なのは「やめる判断」です。費用対効果・継続性・相性を基準に、効果の薄い施策は早めに切り、効果の高い施策に集中します。限られたリソースを最大限に活用し、安定した集客体制を築きましょう。
次のステップとして、まずは今週中に「コンセプト・ターゲット・指名導線」を書き出し、自店に最適な優先順位を決めてください。そして第1週のタスクから実行を始めましょう。90日後、予約が埋まる仕組みが出来上がっているはずです。
FAQ|よくある質問
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