地域フォトグラファー連携で客単価3倍!記念日ヘア継続企画の作り方
地域のフォトグラファーと組む

地域のフォトグラファーと組む”記念日ヘア”プロジェクト:七五三・成人式・家族写真の継続企画

更新日:2025年12月22日

人口減少が進む中、美容室経営者の8割が「客数の減少」を課題として挙げています。こうした環境下で売上を維持・拡大するには、新規顧客層の開拓と客単価アップが欠かせません。地域のフォトグラファーと連携した「記念日ヘア」プロジェクトは、七五三・成人式・家族写真といった人生の節目に特別な体験を提供し、客単価向上と差別化を同時に実現する画期的な継続企画です。この記事では、異業種連携による新しい収益モデルの構築方法を、実例とともに解説します。
【大事なこと】地域のプロフォトグラファーと連携すれば、ヘアメイクと撮影をワンストップで提供でき、客単価が大幅にアップします
七五三・成人式・家族写真などの記念日需要を定期企画化することで、年間を通じた安定収益が見込めます
役割分担と料金設計を明確にし、お互いの顧客基盤を活用すれば、双方にメリットのある継続関係が築けます

なぜ今「記念日ヘア×撮影」プロジェクトが注目されるのか

美容業界の市場規模は拡大傾向にありますが、施設あたりの人口は年々減少し、競争は激化しています。厚生労働省の調査によれば、美容所の経営上の問題点として8割が「客数の減少」を挙げており、施設・店舗の老朽化や原材料費の上昇と合わせて、利益率向上が喫緊の課題となっています。

こうした状況で、単なる技術提供だけでは他店との差別化が難しくなっています。記念日という特別な日に、ヘアメイクと記念撮影を組み合わせた「体験価値」を提供することで、客単価を大幅に引き上げながら、他店にはない独自のサービスを打ち出せるのです。実際、静岡県の事例では店内にスタジオを設けたことで、入学式や結婚記念日の家族写真需要も取り込むことに成功しています。

また、地域のプロフォトグラファーとの連携は、初期投資を抑えながら高品質なサービスを実現できる利点があります。自店にスタジオがなくても、フリーカメラマンや地域の写真館と組めば、ロケーション撮影を含めた魅力的なプランを提供できます。お互いの専門性を活かし合い、顧客基盤を共有することで、新規集客と既存客の満足度向上を同時に達成できるのです。

【要点まとめ】

  • 美容所の8割が「客数減少」を課題とする中、客単価向上と差別化が必須の経営戦略
  • 記念日ヘア×撮影は体験価値を高め、通常の2〜3倍の客単価を実現できる
  • 地域フォトグラファーとの連携で、初期投資を抑えながら高品質サービスを提供可能
  • お互いの顧客基盤を活用でき、双方にメリットのあるWin-Winの関係を構築できる

成功事例に学ぶ:フォトグラファー連携の3つのモデル

地域フォトグラファーとの連携には、自店の状況や目指す方向性に応じて、いくつかの成功パターンが存在します。それぞれのモデルには特徴があり、開業準備中の新規オーナーでも取り組みやすい形態があります。

【モデル1】自店スタジオ併設型

最も理想的な形態は、美容室内に撮影スタジオを併設するスタイルです。山口県の事例では、美容室とセルフ写真館・フォトスタジオを併設し、ヘアメイク後すぐにプロ撮影できる環境を整えました。成人式前撮りや七五三など特別な日のトータルサービスを提供し、開業後すぐに地域の話題スポットとなりました。

このモデルの強みは、移動の手間がなく、ヘアの崩れを気にせず最高の状態で撮影できることです。ただし、オーナー自身が美容師兼カメラマンの技術を持っているか、専属カメラマンを雇用できる体制が必要です。ヘアと撮影を別サービスとして料金設定し、必要な人だけ撮影を追加するオプション方式にすることで、押し売り感なく顧客満足度を高められます。

【モデル2】期間限定パートナー型

自店にスタジオがない場合でも、地元のフリーカメラマンや写真館と期間限定で提携する方法があります。七五三シーズンに「お子様ヘアセット+家族写真撮影」のセットプランを期間限定販売したサロンでは、事前にカメラマンと打ち合わせて撮影日程やプラン料金を決定し、予約をサロン側で一括管理しました。

当日はサロンで着付け・セット後、近隣の名所でロケーション撮影を行い、出来上がった写真アルバムを後日サロンでお渡しするという流れです。撮影データの提供枚数やアルバムの有無、追加注文の料金体系を明確にし、納期も含めて事前説明することでトラブルを防げます。特に地方では信頼できるカメラマンとのネットワークづくりが鍵となり、お互いに顧客を紹介し合う関係になれば、七五三や成人式以外にもマタニティフォトや家族ポートレートなど新たな需要を掘り起こせます。

【モデル3】顧客限定プレミアム撮影会型

愛知県の老舗着物店では、プロカメラマン・ヘアメイクチームを招いて、顧客限定の年1回プレミアム撮影会を開催しています。成人式前撮りや七五三、長寿祝いなど様々な節目の写真を、高級ロケーションを貸し切って一流スタッフが撮影する特別企画で、参加者募集開始とともに予約が埋まる人気イベントとして定着しています。

このモデルは、年に一度の特別なイベントとして顧客の期待値を高め、参加者同士のコミュニティも生まれやすい特徴があります。通常営業とは別の「特別な日」として位置づけることで、高単価設定でも受け入れられやすく、参加者の満足度も非常に高くなります。

【要点まとめ】

  • 自店スタジオ併設型は最高品質だが、初期投資と専門人材が必要
  • 期間限定パートナー型は低リスクで始めやすく、新規オーナーに最適
  • プレミアム撮影会型は年1回の特別企画として高単価設定が可能
  • いずれも役割分担と料金体系の明確化が成功のカギ

年間スケジュールで組む継続企画の設計法

記念日ヘアプロジェクトを一過性のイベントで終わらせず、安定収益を生む継続企画にするには、年間を通じた計画的なスケジュール設計が重要です。日本には季節ごとに記念日需要があり、これを戦略的に活用することで、閑散期を作らない経営が可能になります。

春の記念日企画(3月〜5月)

春は卒業式・入学式・就職などライフイベントが集中する時期です。卒業袴のヘアセットと記念撮影のセットプラン、入学式前の親子ヘア+家族写真プランなどが好評です。特に母親向けに「忙しい朝にプロにセットしてもらえる」サービスは高く評価されます。GW前には家族写真の需要も高まるため、「家族みんなでイメチェン&記念撮影」企画も効果的です。

夏の記念日企画(6月〜8月)

6月はジューンブライドでブライダル関連の需要があり、前撮りヘアメイク+撮影パッケージが人気です。夏休み期間は家族写真やマタニティフォトの需要が高まります。夏のロケーション撮影は、海や緑をバックにした開放的な写真が撮れるため、リゾート感を演出できます。また、浴衣ヘアアレンジと夏祭りロケ撮影のセットプランも地域性を活かした企画として有効です。

秋の記念日企画(9月〜11月)

秋は七五三の最盛期です。9月から前撮りが始まり、11月の本番に向けて長期間にわたり需要が続きます。「七五三フルサポートプラン」として、前撮り・本番当日・後撮りの3回セットでパッケージ化すれば、客単価を大幅に引き上げられます。紅葉をバックにした家族写真需要も高く、秋の風景を活かしたロケーション撮影が喜ばれます。また、成人式の前撮りもこの時期から本格化します。

冬の記念日企画(12月〜2月)

年末年始は家族が集まる機会が多く、年賀状用の家族写真需要があります。「年賀状ファミリーフォトプラン」として、家族全員のヘアセット+撮影+データ納品をセットにした企画が人気です。成人式本番(1月)に向けては、前撮り・リハーサル・本番当日の3段階でサービス提供できます。2月にはバレンタインに合わせたカップル向けの記念撮影企画も可能です。

このように年間を通じて記念日需要を拾い上げることで、季節変動を平準化し、安定した収益基盤を築けます。重要なのは、各企画を最低でも1ヶ月前から告知し、顧客が心理的に準備する時間を確保することです。ポップ、DM、ウェブサイト、SNS、LINE公式アカウントなど複数チャネルで情報発信することで、予約を確実に獲得できます。

【要点まとめ】

  • 春は入学・卒業、夏はブライダル、秋は七五三・成人式前撮り、冬は年賀状・成人式本番と年間を通じて記念日需要がある
  • 七五三や成人式は前撮り・本番・後撮りの3回セットでパッケージ化すると客単価が大幅アップ
  • 各企画は最低1ヶ月前から複数チャネルで告知し、顧客の準備期間を確保する
  • 年間スケジュールを組むことで季節変動を平準化し、安定収益を実現できる

客単価を最大化する料金設計とパッケージ戦略

記念日ヘアプロジェクトで安定した収益を上げるには、戦略的な料金設計が不可欠です。客単価向上の基本は「新提案」「グレードアップ」「セットメニュー化」の3つですが、フォトグラファー連携ではこれらを効果的に組み合わせられます。

セットメニュー化による自動単価アップ

通常のヘアセット単品を5,000円、撮影単品を10,000円で提供するよりも、最初から「記念日スペシャルパッケージ」として15,000円〜18,000円で提示する方が、顧客にとって選びやすく、サロンにとっても確実に高単価を実現できます。例えば「七五三プレミアムプラン(着付け+ヘアメイク+撮影+アルバム20カット)25,000円」のように、すべてコミコミにすることで、顧客は合計金額を計算する手間がなく、安心して申し込めます。

セットメニュー化のコツは、「バラバラに頼むより5,000円お得」といった価格的メリットよりも、「面倒な手配が一切不要で、当日はお任せで最高の仕上がり」という体験価値を強調することです。忙しい親御さんにとって、複数の業者とやり取りせずワンストップで完結する利便性は、金額以上の価値があります。

グレードアップ提案で単価の上限を引き上げる

基本プランに加えて、上位プランを用意することで、客単価の上限を引き上げられます。例えば、スタンダードプラン(18,000円)に対して、プレミアムプラン(28,000円)では「ロケーション2カ所・カット数50枚・フォトブック付き」といった明確な違いを提示します。

グレードアップ提案で重要なのは、金額差に見合った価値を具体的に説明することです。「プラス10,000円で、撮影カット数が20枚から50枚に増え、一生残るフォトブックもお付けできます。お子様の大切な節目ですから、後悔のない記念を残しませんか?」といった提案は、多くの親御さんの心を動かします。実際、記念日という特別な日には、予算に余裕を持って臨む顧客が多く、上位プランの成約率は通常メニューより高くなる傾向があります。

追加オプションでクロスセル効果を狙う

基本パッケージに追加できるオプションメニューを用意することも効果的です。「兄弟姉妹の追加撮影 1名+5,000円」「祖父母も一緒の三世代写真 +3,000円」「データ全カットお渡し +8,000円」など、当日追加しやすいメニューを提示しておくと、現場での追加受注が生まれやすくなります。

また、撮影当日の様子を動画で記録する「メイキングムービー +10,000円」や、撮影から1週間以内にSNS用のクイック納品をする「速達データ納品 +5,000円」など、時代のニーズに合わせたオプションも人気です。

【要点まとめ】

  • セットメニュー化で客単価を自動的に15,000〜25,000円レンジに引き上げ
  • スタンダード・プレミアムの2段階設定で、客単価の上限を拡大
  • 追加オプションメニューで当日の現場追加受注を促進
  • 記念日という特別な日は予算に余裕がある顧客が多く、高単価メニューの成約率が高い

フォトグラファーとの役割分担と契約のポイント

地域のフォトグラファーとの連携を成功させるには、役割分担と責任範囲を明確にすることが不可欠です。曖昧なまま始めると、トラブルの原因になりかねません。

美容室側の役割と責任

美容室側の主な役割は、ヘアメイクのクオリティ保証と衣装フォロー(着崩れ直し等)です。お客様の希望を丁寧にヒアリングし、記念日にふさわしいヘアスタイルを提案・実現することが第一の責務です。撮影中に髪型が崩れた場合の手直しや、着物の着崩れ対応なども美容室の専門領域として対応します。

また、予約管理と顧客コミュニケーションの窓口も美容室が担うのが一般的です。お客様からすれば「美容室に申し込んだ」という認識なので、撮影に関する質問や変更依頼も含めて、美容室が一次対応し、必要に応じてカメラマンと連携します。この「ワンストップ窓口」を提供することが、顧客満足度を高める重要なポイントです。

フォトグラファー側の役割と責任

カメラマン側の役割は、顧客の緊張を和らげつつ自然な表情を引き出すコミュニケーションと、高品質な撮影技術の提供です。特に子どもや撮影慣れしていない方が対象の場合、いかにリラックスした雰囲気を作り、自然な笑顔を引き出せるかが腕の見せ所です。

撮影データの納品形式・枚数・納期についても、カメラマンの責任範囲として事前に明確化しておきます。「撮影から2週間以内に厳選20カットをデータ納品、希望者には全カット購入可能」といった具体的な取り決めが必要です。また、天候不良によるロケーション撮影の延期ルールや、再撮影が必要になった場合の対応なども事前に合意しておくべきです。

収益配分と契約形態

収益配分には大きく分けて2つのパターンがあります。一つは「売上を按分する」方式で、例えば25,000円のパッケージ売上のうち、美容室が10,000円、カメラマンが15,000円を受け取るといった形です。もう一つは「それぞれが独立して料金設定する」方式で、美容室は8,000円のヘアメイク料金を、カメラマンは12,000円の撮影料金を、それぞれ直接受け取る形です。

前者は顧客にとってシンプルですが、美容室側が一括入金を受けてカメラマンに支払う手間が発生します。後者は経理上はシンプルですが、顧客が2回支払いをする手間があります。どちらを選ぶかは、お互いの関係性や事務負担を考慮して決めるとよいでしょう。

また、紹介料方式を採用するケースもあります。美容室がカメラマンを紹介し、撮影料金の10〜20%を紹介手数料として受け取る形です。この場合、美容室は自店のヘアメイク料金のみを受け取り、カメラマンは顧客から直接撮影料金を受領します。手続きはシンプルですが、美容室側の収益は限定的になります。

【要点まとめ】

  • 美容室は予約管理・顧客窓口・ヘアメイク・着崩れ対応を担当
  • カメラマンは撮影技術・雰囲気作り・データ納品を担当
  • 収益配分は按分方式・独立料金方式・紹介料方式から選択
  • 撮影データの納品枚数・納期・追加注文ルールを事前に明文化

集客導線の設計:告知から予約までの最適化

どんなに素晴らしいサービスを用意しても、お客様に知られなければ意味がありません。記念日ヘアプロジェクトを成功させるには、計画的な告知と予約しやすい導線設計が重要です。

1ヶ月前からの段階的告知戦略

特に高単価メニューの場合、顧客が心理的に準備する時間を与えることが成約率向上の鍵です。七五三企画なら8月から告知開始し、9月に入ったら本格的にプッシュするといったスケジュールを組みます。告知チャネルは複数用意し、相乗効果を狙います。

店内ポスターやパンフレットで来店客に直接アピールするのはもちろん、ウェブサイトのトップページに期間限定バナーを設置し、そこから詳細ページとオンライン予約に直接リンクさせます。スマートフォン表示での見やすさを最優先にデザインすることが、予約率向上に直結します。

SNS(Instagram・LINE公式アカウント)では、実際の撮影例や過去の満足度の声を画像・動画で発信します。「昨年の七五三撮影の様子」「お客様の声」などリアルなコンテンツは、不安を払拭し申込みを後押しします。特にInstagramでは、ビフォーアフター写真や撮影風景の動画が効果的です。ハッシュタグ「#地域名七五三」「#記念日ヘア」などを活用し、地域の潜在顧客にリーチします。

予約ハードルを下げる工夫

高単価メニューは、顧客にとって「申し込みのハードル」が高くなりがちです。これを下げるために、まず「無料相談会」や「説明会」を設定するのが有効です。「七五三ヘア&撮影 無料相談会(30分)」を予約制で実施し、プランの詳細説明や過去の作例を見せながら不安を解消します。この段階では料金は発生しないので、気軽に来店してもらえます。

また、「早期予約特典」も効果的です。「8月末までのお申し込みで5,000円OFF」「先着10組様限定でフォトフレームプレゼント」といった特典を用意すれば、早期の予約獲得につながります。記念日企画は予約が集中しやすいため、早期予約を促すことは、サロン側のスケジュール管理上もメリットがあります。

既存顧客への優先案内

一般告知の前に、既存の常連客に優先案内することも重要です。「いつもご来店ありがとうございます。今年も七五三シーズンが近づいてまいりました。昨年大好評だった記念撮影プラン、常連様には優先的にご案内させていただきます」といったメッセージをLINEやDMで送ります。

常連客は信頼関係がすでにあるため、新規メニューでも受け入れやすく、成約率が高くなります。また、常連客からの紹介で新規顧客が来ることも期待できます。「お友達・ご親戚をご紹介いただいた方には、次回使える3,000円クーポンプレゼント」といった紹介特典も効果的です。

【要点まとめ】

  • 高単価メニューは1ヶ月前から段階的に告知し、顧客の心理的準備期間を確保
  • ウェブ・SNS・店内の複数チャネルで同時発信し、相乗効果を狙う
  • 無料相談会や早期予約特典で申込みハードルを下げる
  • 既存常連客への優先案内で確実な予約獲得と紹介促進を図る

ファンコミュニティ化で継続企画を盤石にする

記念日ヘアプロジェクトを単発イベントで終わらせず、長期的な顧客関係に発展させるには、参加者をファンコミュニティ化する仕組みが有効です。

イベント後のフォローアップ

撮影終了後、写真を納品して終わりではありません。納品から1週間以内に「先日は素敵な記念日のお手伝いをさせていただき、ありがとうございました。お写真の仕上がりはいかがでしたか?」といったフォローメッセージを送ります。このタイミングで次回の提案もさりげなく入れます。「次は成人式ですね。前撮りは○月頃から始まりますので、またご案内させていただきます」

また、参加者の声や写真(許可を得たもの)をSNSやサロンの掲示板で紹介することで、「あの時の思い出」を共有し、コミュニティ感を醸成します。「昨年の七五三にご参加いただいた○○様ファミリーから、お子様が小学校で元気に過ごされているとのお便りをいただきました!」といった近況報告も、温かいつながりを感じさせます。

年1回のファン限定イベント

埼玉県の事例では、毎年11月3日に「文化祭イベント」を開催し、顧客や近隣店舗も参加する場を6年間継続しています。最初は小規模なフリーマーケットから始め、年々規模を拡大し、3年目には常連客が友人や家族を連れてくる人気イベントに成長しました。来場者とはSNS交換を行い、後日お礼メッセージや次回案内を送るフォローも欠かしません。

こうした継続イベントにより「去年も会ったお客様同士」が顔見知りになり、サロンを介したコミュニティが形成されます。お客様同士が友人になって一緒に買い物や旅行に行くようになり、サロンへの居心地の良さ・家族的な愛着が生まれることで定着率も向上します。さらに常連客が周囲にサロンを積極的に宣伝してくれるなど、イベント発の好循環が生まれます。

オンラインコミュニティの活用

LINEオープンチャットやInstagramの非公開アカウントなど、オンラインでのコミュニティ運営も有効です。「記念日ヘアご利用者様限定グループ」を作り、次回企画の先行案内や、子育て情報の交換、ヘアケアのミニ講座などを配信します。参加者同士が交流できる場を提供することで、サロンが単なるサービス提供者から、顧客の生活に寄り添うパートナーへと変わります。

オンラインで盛り上がった話題を、リアルの店内イベントに発展させることもできます。「グループ内で話題になっていた親子ヘアアレンジ、実際に店舗でミニ講座やりましょう!」といった企画は、オンラインとオフラインを橋渡しし、コミュニティの結束を強めます。

【要点まとめ】

  • 撮影後1週間以内のフォローメッセージで次回提案の種まきをする
  • 年1回のファン限定イベントでコミュニティ感を醸成し、顧客同士がつながる場を提供
  • LINEやSNSのオンラインコミュニティで日常的な接点を維持
  • オンライン×オフラインの連動で、サロンを生活のパートナーとして位置づける

まとめ:記念日ヘアプロジェクトで実現する持続的成長

地域のフォトグラファーと組む「記念日ヘア」プロジェクトは、客数減少に悩む美容室にとって、客単価向上と差別化を同時に実現できる画期的な戦略です。七五三・成人式・家族写真といった人生の節目に、ヘアメイクと撮影をワンストップで提供することで、通常の2〜3倍の客単価を達成し、他店にはない特別な体験価値を提供できます。

成功のポイントは、自店の状況に合わせた連携モデルの選択(スタジオ併設型・期間限定パートナー型・プレミアム撮影会型)、年間を通じた継続企画の設計、戦略的な料金パッケージ化、明確な役割分担と契約、効果的な告知と予約導線、そしてファンコミュニティ化による長期関係構築です。

特に開業準備中の新規オーナーにとって、初期投資を抑えながら地域フォトグラファーと期間限定で提携する方式は、リスクを最小化しながら高付加価値サービスを提供できる理想的なスタート方法です。まずは七五三シーズンの1回限りの企画から始め、手応えを感じたら成人式、家族写真と展開を広げていくことができます。

記念日という特別な日は、顧客が予算に余裕を持って臨み、高単価メニューの成約率が高くなる絶好の機会です。この機会を年間スケジュールに組み込み、継続的なイベントとして定着させることで、季節変動を平準化し、安定した収益基盤を築けます。

さらに、参加者をファンコミュニティ化し、「あのサロンでまた記念日を迎えたい」と思わせることができれば、家族ぐるみで長期間にわたって利用してくれる優良顧客へと育成できます。お客様にとって人生の大切な節目を任せられる信頼のパートナーとなることが、これからの美容室経営の理想形です。

今日から、あなたのサロンでも地域のフォトグラファーとの連携を検討してみませんか。まずは近隣の信頼できるカメラマンに声をかけ、小規模な企画から始めてみましょう。一歩踏み出すことで、新しい収益の扉が開かれます。

よくある質問(FAQ)

Q1. 開業準備中で実績がないのですが、フォトグラファーと提携できますか?
A. 実績がなくても提携は可能です。まずは地域のフリーカメラマンや小規模な写真館に「期間限定の協業企画」として声をかけてみましょう。お互いの顧客基盤を広げられるメリットを説明し、最初は小規模な企画(例:10組限定)から始めることを提案すれば、リスクを感じさせずに協力を得やすくなります。また、開業前に無料モニター撮影会を実施し、その様子を実績として提示する方法も有効です。
Q2. 記念日ヘアプロジェクトの適正な料金設定はどのくらいですか?
A. 基本パッケージ(ヘアメイク+撮影+データ納品20カット程度)で15,000〜25,000円、プレミアムプラン(ロケーション複数・カット数増・フォトブック付き)で25,000〜35,000円が目安です。地域性や対象顧客層によって調整が必要ですが、記念日という特別な日は通常より高単価でも受け入れられやすい傾向があります。重要なのは、金額に見合った明確な価値(移動の手間ゼロ、プロの技術、一生の思い出)を伝えることです。
Q3. カメラマンとのトラブルを防ぐために契約書は必要ですか?
A. 正式な契約書まではなくても、役割分担・料金配分・納品条件を明記した覚書や合意書は必須です。特に、撮影データの納品枚数・納期・追加料金の取り決め、天候不良時の対応、再撮影が必要な場合のルール、収益配分の方法などを文書化しておくことで、後のトラブルを防げます。双方が署名した簡単な合意書でも十分ですので、口約束で済ませないことが重要です。
Q4. 年間で何回くらい記念日企画を実施すべきですか?
A. 最低でも春(入学・卒業)、秋(七五三)、冬(成人式・年賀状用)の年3回は実施したいところです。慣れてきたら夏(ブライダル・マタニティ)を加えて年4回、さらに細分化して年6〜8回の企画サイクルにすると、通年で安定した収益が見込めます。ただし、スタッフの負担も考慮し、無理のない範囲で徐々に拡大していくことをおすすめします。各企画は最低1ヶ月前から告知を始めることを忘れずに。
Q5. 撮影場所はサロン内とロケーションのどちらが良いですか?
A. それぞれにメリットがあります。サロン内撮影は天候に左右されず、ヘアの崩れも最小限で済み、短時間で効率的です。一方、ロケーション撮影(公園・神社・海など)は季節感や開放感のある写真が撮れ、特別感が増します。理想は両方をパッケージ化し、顧客に選択肢を提供することです。例えば「スタジオプラン18,000円」「ロケーションプラン25,000円」「スタジオ+ロケーション贅沢プラン35,000円」のように段階的に用意すると、予算や希望に応じて選んでもらえます。

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