美容サロン値上げ前の写真・コピー・メニュー名見直しチェックリスト
値上げ前にやっておきたい

値上げ前にやっておきたい”見せ方”の見直し:写真・コピー・メニュー名を整えるチェックリスト

更新日:2025年12月15日

価格改定を検討しているサロンオーナーの方にとって、値上げの告知は勇気のいる決断です。しかし実は、値上げ以前に見直すべき重要なポイントがあります。それがサロンの「見せ方」です。価格以上の価値を感じてもらえる視覚的・言語的演出を整えることで、お客様の納得感を高め、離反を防ぐことができます。本記事では、値上げ前にチェックすべき5つの見直しポイントを具体的に解説します。
【大事なこと】値上げは告知方法だけでなく、事前の「見せ方」整備が成否を分けます。
写真・コピー・メニュー名の3点を刷新すれば価値が伝わりやすくなります。
店内環境とスタッフ対応を含めた5項目の総点検が必須です。
「単なる料金改定」ではなく「ブランド強化の機会」と捉えましょう。
事前準備を丁寧に行えば、むしろ高級感が増したと評価されることもあります。

値上げ前に「見せ方」を整える理由

価格改定を実施する際、多くのオーナーは告知のタイミングや伝え方に悩みます。しかし、それ以前に取り組むべきことがあります。それはサロン全体の「見せ方」を磨き上げることです。

値上げ自体はお客様にとってネガティブに受け取られる可能性があります。だからこそ、価格以上の価値を感じてもらえるよう、視覚的・言語的な演出を整えることが肝心です。オンライン上の写真、キャッチコピー、メニュー表、店内環境、そしてスタッフの接客態度まで、あらゆる接点で「この価格に見合う価値がある」と納得してもらえる準備が必要になります。

実際、値上げ前後90日の運用計画として告知方法やアフターフォローを緻密に設計することが推奨されています。単なる料金改定ではなく、ブランディング強化の機会と捉えることで、むしろ「最近高級感が増した」とポジティブな評価を得られることもあります。

【要点まとめ】

  • 値上げは告知方法だけでなく、事前の「見せ方」整備が成否を分ける
  • 価格以上の価値を感じてもらうための視覚的・言語的演出が必須
  • ブランディング強化の機会として前向きに捉える姿勢が大切

チェック①:ホームページ・SNS上の写真を刷新する

サロンの印象を決める最初の接点が、ホームページやSNSに掲載されている写真です。特に「ヘアスタイル写真」「店内写真」「スタッフ写真」の3つは、値上げ前に必ず見直しましょう。

まずヘアスタイル写真については、解像度が低いものや古い流行のスタイルが掲載されていないか確認します。これらを最新のトレンドを反映した高品質な写真に差し替えることで、来店予定のお客様に「今のトレンドに対応している」「技術レベルが高そう」という印象を与えられます。ビフォーアフター写真を充実させるのも効果的です。

店内写真も重要なチェックポイントです。暗めの照明で撮影した写真しかない場合、プロのカメラマンに依頼して明るく清潔感のある写真を撮影し直しましょう。照明の当たり方や構図によって、同じ店内でも印象は大きく変わります。値上げ後に来店されるお客様が「この空間なら納得」と感じる写真を選びます。

スタッフのプロフィール写真も信頼感に直結します。笑顔で好印象な写真に更新することで、初めて来店される方の不安を和らげることができます。オンライン上の見え方を磨き上げておけば、お客様の視線は価格ではなく価値に向きやすくなります。

【要点まとめ】

  • ヘアスタイル写真は最新トレンド&高品質なものに差し替える
  • 店内写真はプロに依頼し、明るく清潔感のある印象に刷新する
  • スタッフ写真は笑顔で好印象なものを選び、信頼感を高める

チェック②:キャッチコピー・紹介文で付加価値を明文化する

サロン紹介文やキャッチフレーズは、お客様が価格に見合う価値を判断する重要な材料です。値上げ前にこれらの文章を見直し、付加価値を明確に伝える内容に変更しましょう。

まず撤廃すべきは「地域最安値」など価格を売りにしていた文言です。これらを「〇〇専門」「マンツーマン対応で贅沢な時間を」といった、価格以上の魅力を伝えるコピーに変更します。値上げの理由が設備投資やサービス向上である場合、「最新〇〇導入」「〇〇資格保持スタイリスト在籍」といった具体的な強みも追記しましょう。

料金表の近くには「高技術と上質空間でワンランク上のひとときを提供」といった一文を添えることで、単なる値上げではなくグレードアップであるという印象を与えられます。お客様は文章からも価格に対する理由や物語を読み取ります。コピーには価格改定の背景を感じさせる要素を盛り込むことが大切です。

キャッチコピーを考える際は、「なぜこの価格なのか」をお客様目線で説明できるかを基準にします。技術力、サービス品質、空間の心地よさなど、価格に見合う価値を言葉で丁寧に伝えることで、値上げへの納得感が高まります。

【要点まとめ】

  • 「地域最安値」などの価格訴求文言は撤廃する
  • 「〇〇専門」「マンツーマン対応」など付加価値を明文化する
  • 設備投資や資格取得など、価格改定の背景を具体的に記載する

チェック③:メニュー名・説明文をリッチに変更する

メニュー表は、お客様が施術内容と価格を比較検討する重要なツールです。値上げ前にメニュー名と説明文を見直し、体感価値を高める表現に変更しましょう。

例えば「カット+カラー(10,000円)」よりも「デザインカット+ツヤ髪カラーコース(10,000円)」の方が、同じ価格でも価値が伝わります。「ヘッドスパ30分」を「極上アロマヘッドスパ30分」に、「トリートメント(ホームケアなし)」を「持続ケアTR(ホームケア付き)」にリニューアルするだけで、施術時間や工程が増えなくても体感価値は上がります。

各メニューの説明文も充実させることが重要です。「施術後◯日間ツヤが持続」「乾燥によるパサつきを改善」と効果効能を明記することで、お客様は値段以上のメリットを理解しやすくなります。単に価格だけを上げるのではなく、メニュー名称をリッチに変更し、内容もブラッシュアップすることで、価格改定を受け入れやすい土台を作ります。

メニュー名の変更は、実質的なサービス内容を変えなくても印象を大きく変えられる、コストパフォーマンスの高い施策です。言葉の選び方ひとつで、お客様が感じる価値は変わります。

【要点まとめ】

  • メニュー名を「デザインカット」「極上アロマヘッドスパ」などリッチな表現に変更
  • 説明文に効果効能(「◯日間持続」「パサつき改善」など)を具体的に記載
  • ネーミングと説明の工夫で、施術内容を変えずに体感価値を高める

チェック④:店内ポップ・サイネージを上質なデザインに統一する

店内の案内表示やポスターも、お客様が感じる価格帯の印象を左右します。色あせたメニューPOPや手書きで雑然とした貼り紙があると、「安っぽい」印象を与えかねません。値上げにふさわしい上質なデザインに統一しましょう。

具体的には、メニューPOPを額縁に入れて高級感を出す、手書きのお知らせをやめて印刷物にする、電子サイネージでスライド表示するなどの方法があります。また値上げの告知ポスターを出す場合も、「価格変更のお知らせ」だけでなく「サービス向上のための新設備導入について」といったポジティブなニュースも併記し、前向きな印象で伝えることが大切です。

内装についても、破損や汚れが目立つ箇所は簡単にでも補修・清掃しておきます。「値段の割に設備が古い」と思われないよう、五感に訴える部分まで気を配りましょう。匂い、BGM、雑誌類の状態なども含めて、可能な範囲で改善しておくことをおすすめします。

店内環境の整備は、大規模な改装をしなくても実現できる施策です。照明を暖色系に変える、アロマを焚く、BGMを落ち着いた選曲にするなど、少額の投資で雰囲気を格上げできる方法はたくさんあります。

【要点まとめ】

  • 色あせたPOPや手書き貼り紙を、額縁入りや印刷物に変更して高級感を出す
  • 値上げ告知には「サービス向上」などポジティブな理由も併記する
  • 破損・汚れの補修や、五感(匂い・音・視覚)に訴える環境整備を行う

チェック⑤:スタッフの接客トークと対応を再トレーニングする

値上げ前後はスタッフがお客様に与える印象が、いつも以上にシビアに見られます。接客マナーの再トレーニングを行い、「感じの良さ」を底上げしておきましょう。

具体的には、笑顔の徹底、丁寧な言葉遣いの再確認、施術前後の説明を省略せず行うことなどです。「値上げしたのに雑な対応」と思われては逆効果ですので、今まで以上にホスピタリティを示すくらいの意識づけが必要です。常連のお客様への値上げ告知時には、真摯な姿勢で理由を説明し、理解を得るコミュニケーションも大切になります。

スタッフが戸惑わず一貫した説明ができるよう、事前に伝え方を共有しておきます。「材料費高騰のため」だけでなく「より良いサービス提供のため設備投資を行い…」など、前向きな理由付けを統一して伝達しましょう。値上げ直後しばらくは、お見送り時の「本日はありがとうございました」の一言すら普段以上に丁寧にし、少しの不満も残さないよう努めます。

接客の質は、どれだけ見た目を整えても最終的にお客様の印象を決定づける要素です。スタッフ全員が価格改定の意義を理解し、自信を持って接客できる状態を作ることが、値上げ成功の鍵となります。

【要点まとめ】

  • 笑顔・丁寧な言葉遣い・施術前後の説明を徹底する再トレーニングを実施
  • 値上げ理由の伝え方をスタッフ間で統一し、前向きな説明を心がける
  • 「値上げしたのに対応が雑」と思われないよう、普段以上の丁寧さを意識する

まとめ:見せ方の総点検が値上げ成功の鍵

値上げ前に行うべき「見せ方」の見直しについて、5つのチェックポイントを解説しました。写真・コピー・メニュー名など、お客様が接するあらゆる情報を総点検してから値上げに踏み切ることで、お客様の受ける印象をコントロールできます。

「価格以上の価値がある」と感じてもらえれば、離反は起きにくくなります。実際、事前準備を丁寧に行った結果、むしろ「最近高級感が増した」と評価されるケースもあります。値上げは単なる料金改定ではなく、ブランディング強化の絶好の機会です。

まずは本記事で紹介した5項目のチェックリストを活用して、現状の見せ方を点検してみてください。小さな改善の積み重ねが、お客様の納得感を高め、値上げ後も安定した経営につながります。サロンの価値を正しく伝える準備を整えて、自信を持って価格改定に臨みましょう。

よくある質問(FAQ)

Q1. 値上げの何ヶ月前から見せ方の見直しを始めるべきですか?
A1. 最低でも価格改定の2〜3ヶ月前から準備を始めることをおすすめします。写真撮影やメニュー表の刷新、スタッフトレーニングには時間がかかります。特に常連のお客様に新しい見せ方を定着させるためにも、余裕を持った準備期間が必要です。告知は1ヶ月前が一般的ですが、見せ方の整備はそれより前に完了させておくべきです。
Q2. 写真撮影をプロに依頼すると費用が高額になりませんか?
A2. 確かにプロのカメラマンに依頼すると費用はかかりますが、値上げを成功させるための投資と考えましょう。相場は撮影内容にもよりますが3〜10万円程度です。高品質な写真はホームページやSNSで長期間使用できるため、費用対効果は高いといえます。予算が限られる場合は、スマートフォンでも照明と構図を工夫すれば十分な写真が撮れます。
Q3. メニュー名を変更するだけで本当に効果がありますか?
A3. はい、メニュー名の変更は体感価値を高める効果的な方法です。同じ施術内容でも「カット」と「デザインカット」、「トリートメント」と「極上ケアトリートメント」では、お客様が受ける印象が大きく異なります。言葉の選び方ひとつで価格に対する納得感が変わるため、施術内容を変えずにできる有効な施策として多くのサロンで実践されています。
Q4. 常連のお客様には特別な対応が必要ですか?
A4. 常連のお客様には、より丁寧な説明とコミュニケーションが必要です。値上げの理由を真摯に伝え、「これまで通りご満足いただけるサービスを提供するため」という姿勢を示しましょう。一部のサロンでは、常連のお客様に限定して段階的な価格移行を行うケースもあります。長年の信頼関係を大切にしながら、理解を得る努力が重要です。
Q5. 値上げ後の反応が悪かった場合、どう対応すればいいですか?
A5. まずはお客様の声を丁寧にヒアリングし、不満の原因を特定します。価格そのものへの不満なのか、サービス内容への不満なのかを見極めることが大切です。事前の見せ方整備が不十分だった可能性もあるため、本記事のチェックリストを再度確認しましょう。必要に応じて追加のサービス改善や、より丁寧な説明を行うことで、お客様の納得感を高めることができます。

自社予約システムと予約管理システムをワンストップで導入可能

予約管理からデータ分析まで

予約管理のお悩みを一括解決!

ご要望に合わせて最適な機能・料金プランを
ご提案します。

関連記事

基本的なサロン管理機能はもちろん
他にはない機能が多数そろっています。

BeautyMeritの
お申し込み・お問い合わせはこちら

お電話でのお問い合わせ

03-6277-2658

受付時間10:00〜18:00
平日のみ(土・日・祝はお休みになります)