美容室の什器・備品リスト|開業準備の完全ガイド
美容室の什器・備品リスト|開業時に必要な設備と中古調達のメリット・デメリット

美容室の什器・備品リスト|開業時に必要な設備と中古調達のメリット・デメリット

更新日:2025年11月17日

美容室の開業準備において、什器・備品の調達は初期投資の大きな割合を占めます。シャンプーユニットやセット椅子などの主要設備から、タオルや消耗品まで、必要なものは多岐にわたります。この記事では、エリア別の設備リストと調達方法、中古品活用の注意点、予算計画の考え方まで、開業時に押さえておきたいポイントを網羅的に解説します。
【大事なこと】設備選びは開業後の業務効率と顧客満足度を左右する重要な判断です。
エリアごとに必要な設備をリスト化し、優先順位をつけて計画的に調達しましょう。
中古品は初期費用を抑えられますが、保証期間や衛生面のリスクも考慮が必要です。
サロンのコンセプトに合わせた設備選定が、ブランドイメージの確立につながります。
早めの情報収集と複数業者の比較検討が、賢い設備投資の鍵となります。

目次

はじめに – 開業時の設備選びが経営を左右する理由

美容室を開業する際、物件の契約と並んで重要なのが設備・備品の調達です。シャンプーユニットやセット椅子といった主要設備は、サロンの施術品質や業務効率に直結するだけでなく、顧客が店舗に抱く第一印象を大きく左右します。

設備投資は美容室開業における初期費用の中でも大きな割合を占め、選択を誤ると後から変更するのが難しいため、計画段階での慎重な検討が欠かせません。たとえばレイアウト見直しによってセット面を1台増設したサロンでは、1日の予約受け入れ人数が15~20人から24人程度まで拡大し、売上増と客単価向上を同時に実現しました。

一方で、初期投資を抑えるために中古設備を活用する選択肢もあります。中古品にはコスト削減や個性的なデザインとの出会いといったメリットがある反面、保証期間の短さや故障リスク、衛生面での注意点も存在します。

本記事では、施術エリアから待合・受付、バックヤードまで、エリア別に必要な設備をリスト化し、調達方法の選択肢と予算計画の考え方を詳しく解説します。開業準備を進めるオーナーの方に役立つ情報をお届けします。

【要点まとめ】

  • 設備選びは施術品質、業務効率、顧客の第一印象に直結する重要な投資
  • 適切なレイアウトと設備配置は売上増と客単価向上につながる
  • 中古品活用はコスト削減のメリットがあるが、リスクも考慮が必要
  • 計画段階での慎重な検討が、後悔のない開業準備の鍵となる

エリア別の設備・備品リスト – 施術空間から待合まで

美容室の設備・備品は、機能別にいくつかのエリアに分けて考えると整理しやすくなります。ここでは施術エリア、待合・受付エリア、バックヤード、会計・予約管理、清掃用品の5つに分類し、それぞれで必要となる主要な設備をご紹介します。

施術エリア – サロンの心臓部に必要な設備

施術エリアは顧客に直接サービスを提供する場所であり、美容室の核となる空間です。まず欠かせないのがシャンプーユニット(シャンプー台)です。顧客の快適性と施術者の作業効率を両立する製品選びが重要で、リクライニング機能や首への負担軽減設計などを確認しましょう。

セット椅子と鏡は顧客が最も長い時間を過ごす設備であり、座り心地とデザイン性の両方が求められます。移動式シャンプー台を追加導入したサロンでは、ヘッドエステなどのメニュー拡充が可能になり、客単価向上につながった事例もあります。

このほか、施術に使用するワゴンやカート、ドライヤー・アイロンなどの美容機器、タオルウォーマー、施術用の照明器具なども施術エリアに必要な設備です。薬剤や道具を効率よく収納できるキャビネットやシェルフも、動線をスムーズにするために重要な役割を果たします。

待合・受付エリア – 顧客を迎える第一印象の空間

待合・受付エリアは、顧客がサロンに入って最初に目にする場所です。受付カウンターはサロンの顔となる設備であり、デザインと機能性の両立が求められます。待合ソファや椅子は、予約の待ち時間を快適に過ごしてもらうために必要です。

雑誌ラックやディスプレイ棚を設置すると、顧客の待ち時間を有意義なものにできるだけでなく、店販商品のアピールにもつながります。POSレジシステムは会計業務の効率化に不可欠で、予約管理や顧客管理と連携できるものを選ぶと、経営全体の効率が向上します。

バックヤード – 見えない場所の業務を支える設備

バックヤードは顧客の目に触れない場所ですが、サロン運営を円滑に進めるためには欠かせません。タオルやガウンを清潔に保つための洗濯機・乾燥機、スタッフの手洗いや清掃に使う洗面台、タオルや消耗品を保管する収納棚が必要です。

スタッフルームには、休憩用のテーブルと椅子、ロッカーなどを配置し、働きやすい環境を整えることが大切です。スタッフが快適に働ける環境づくりは、離職率の低下やモチベーション向上にもつながります。

会計・予約管理 – デジタルツールで業務効率化

現代の美容室経営では、デジタルツールの活用が業務効率化の鍵となります。POSレジシステムは会計だけでなく、売上分析や在庫管理にも活用できます。予約管理ソフトやシステムを導入すれば、ウェブサイトや外部の予約サイトからの予約を一元管理でき、ダブルブッキングの防止や電話対応の負担軽減が可能です。

固定電話やスマートフォン、業務用のパソコンやタブレットも必要です。顧客情報や施術履歴を電子カルテで管理すれば、紙カルテに比べて検索時間が短縮され、情報の紛失や漏洩リスクも低減できます。

清掃用品・消耗品 – 衛生管理と日常業務の必需品

衛生管理は美容室の信頼を守る上で極めて重要です。施術に使用するクロスやタオル、ゴミ箱、消毒用品(器具消毒液、手指消毒液)などは、常に十分な量を確保しておく必要があります。

掃除用具(掃除機、モップ、バケツなど)や洗剤類も、サロン内を清潔に保つために欠かせません。顧客の肌に直接触れる器具は毎回清潔な状態を保つ必要があり、施術者の手指消毒や施設内の定期的な清掃と換気は、法律で定められた義務でもあります。

【要点まとめ】

  • 施術エリアではシャンプーユニット、セット椅子、鏡などが主要設備
  • 待合・受付エリアは第一印象を左右し、受付カウンターや待合ソファが必要
  • バックヤードの洗濯機や収納設備は、見えない場所の業務を支える
  • POSレジや予約管理システムなどデジタルツールが業務効率化の鍵
  • 衛生管理用品は法律で定められた義務を守るために不可欠

設備の調達方法とスケジュール – 新品・中古・リースの選択肢

美容室の設備を調達する方法は、新品購入、中古品購入、リース・レンタルの3つに大きく分けられます。それぞれにメリットとデメリットがあり、サロンの資金状況や経営方針に応じて適切な選択をすることが重要です。

新品購入 – メーカー保証と最新機能が魅力

新品購入の最大のメリットは、メーカー保証がしっかりしている点です。初期不良や故障時のサポートが受けられるため、安心して長期間使用できます。また、最新のデザインや機能を備えた設備を導入できるため、サロンのブランドイメージを高めることにもつながります。

美容設備の専門店や代理店では、施術に必要な設備を一括で揃えられる場合が多く、専門スタッフからアドバイスを受けながら選定できます。オンラインショップを利用すれば、価格比較が容易で、配送手配もスムーズです。

ただし、新品購入は初期費用が高額になりやすい点がデメリットです。開業時の資金計画においては、設備投資に充てられる予算を明確にし、必要な設備の優先順位をつけることが大切です。

中古品購入 – コスト削減と掘り出し物の発見

中古設備の活用は、初期費用を大幅に抑えられる有力な選択肢です。美容設備の専門リサイクルショップやオンライン中古市場では、状態の良い設備が新品の半額以下で手に入ることもあります。

また、閉店したサロンからの一括購入や、アウトレット品の活用も検討できます。特にデザイン性の高いヴィンテージ家具などは、サロンの個性を演出する要素として魅力的です。

ただし、中古品には保証期間が短い、または保証がない場合が多く、購入後すぐに故障するリスクもあります。特にシャンプーユニットなどの水回り設備は、内部の劣化が外見からは分かりにくいため注意が必要です。衛生面でも、前の使用状況が不明な場合があり、十分な清掃・消毒が求められます。

リース・レンタル – 初期費用を抑えて柔軟に運営

リースやレンタルは、初期費用をほとんどかけずに設備を導入できる方法です。月々のリース料を経費として計上できるため、キャッシュフローの安定化にもつながります。最新の設備を定期的に入れ替えることも可能で、常に最新の機能を顧客に提供できます。

一方で、長期的には購入するよりも総コストが高くなる場合があります。また、リース契約には中途解約が難しいなどの制約もあるため、契約内容をよく確認することが重要です。

調達スケジュールの考え方

設備の調達は、開業予定日から逆算して計画を立てることが大切です。物件契約から開業までの期間が短い場合、設備の納期が間に合わず開業が遅れるリスクもあります。

特注品や輸入品は納期が長くなる傾向があるため、早めの発注が必要です。まずは施術に直接必要な主要設備を優先的に確保し、装飾品や追加オプションは後回しにするなど、優先順位を明確にしましょう。複数の業者から見積もりを取り、納期と価格を比較検討することも、スムーズな調達のポイントです。

【要点まとめ】

  • 新品購入はメーカー保証と最新機能が魅力だが、初期費用が高額
  • 中古品は初期費用を大幅に抑えられるが、保証や衛生面に注意が必要
  • リース・レンタルは初期費用を抑えられるが、長期的には総コストが高くなる場合も
  • 開業日から逆算した調達スケジュールの作成が、トラブル回避の鍵
  • 複数業者からの見積もり比較で、納期と価格の最適なバランスを見極める

設備選定のポイント – コンセプトに合った設備選び

美容室の設備選びは、単に機能性や価格だけで判断するのではなく、サロンのコンセプトやターゲット層に合わせた総合的な視点が必要です。設備はサロンのブランドイメージを形作る重要な要素であり、顧客体験の質を左右します。

サロンのコンセプトとデザインの統一

高級志向のサロンであれば、上質な素材と洗練されたデザインの設備を選ぶことで、プレミアム感を演出できます。一方、カジュアルでアットホームな雰囲気を目指すサロンなら、温かみのある木製家具やナチュラルな色合いの設備が適しています。

設備のデザインや色合いを統一することは、サロン全体の印象をまとまりのあるものにし、顧客に「このサロンはセンスがいい」と感じてもらうための重要なポイントです。コンセプトに合った設備選びは、競合との差別化にもつながります。

サイズと動線の最適化

店舗の広さや形状に合った設備のサイズ選びも重要です。大きすぎる設備は動線を妨げ、スタッフの作業効率を低下させます。逆に、小さすぎると施術がしづらく、顧客の快適性も損なわれます。

レイアウトを検討する際は、スタッフと顧客の動線が交差しないよう配慮しましょう。動線が錯綜すると、業務効率が悪化するだけでなく、顧客にも落ち着かない印象を与えてしまいます。現場スタッフの意見も取り入れながら、実際の作業をイメージして配置を決めることが大切です。

耐久性とメンテナンス性

美容室の設備は毎日長時間使用されるため、耐久性が高い製品を選ぶことが長期的なコスト削減につながります。特にシャンプーユニットやセット椅子は、毎日何度も使用される消耗品であり、安価な製品を選ぶと早期に故障し、結果的に買い替えコストがかさむ場合があります。

また、メンテナンスのしやすさも重要な選定ポイントです。清掃がしやすく、パーツ交換が容易な設備を選べば、日常的な手入れが楽になり、衛生管理も徹底できます。購入前には、メンテナンス方法やパーツの入手しやすさも確認しておきましょう。

アフターサービスとサポート体制

設備購入後のアフターサービスやサポート体制も、業者選びの重要な基準です。故障時の対応が迅速かどうか、修理やメンテナンスの費用が明確かどうかを事前に確認しましょう。

特に開業直後は、設備の使い方やトラブル対応に不慣れなことも多いため、丁寧にサポートしてくれる業者を選ぶと安心です。口コミや評判を参考にしながら、信頼できる業者との関係を築くことが、長期的なサロン運営の安定につながります。

【要点まとめ】

  • サロンのコンセプトに合わせた設備デザインの統一がブランド構築の鍵
  • 店舗の広さと動線を考慮したサイズ選びが、業務効率と顧客快適性を両立
  • 耐久性の高い設備選びが、長期的なコスト削減につながる
  • メンテナンスのしやすさと衛生管理の徹底は、顧客の信頼を守る基本
  • アフターサービスとサポート体制の充実した業者選びが、安心の運営を支える

中古・アウトレット活用のメリット/デメリット

開業資金を抑えたいと考える多くのオーナーにとって、中古設備やアウトレット品の活用は魅力的な選択肢です。しかし、メリットだけでなくリスクも正しく理解した上で判断することが重要です。

中古設備のメリット – 初期投資の大幅削減

中古設備の最大のメリットは、初期投資を大幅に削減できることです。新品であれば数十万円するシャンプーユニットやセット椅子も、中古品なら半額以下で購入できる場合があります。開業時の資金を内装工事や広告宣伝費など、他の重要な用途に回すことができます。

また、中古市場では、すでに生産終了したヴィンテージデザインの家具や、個性的な一点ものとの出会いも期待できます。こうした設備は、サロンの独自性を演出する要素となり、他店との差別化につながります。

閉店したサロンから設備を一括で譲り受ける場合、統一感のあるデザインで揃えられるだけでなく、交渉次第ではさらに低価格で購入できる可能性もあります。

中古設備のデメリット – 保証と故障リスク

一方で、中古設備には保証期間が短い、あるいは保証が全くないことが一般的です。購入後すぐに故障した場合、修理費用が予想外にかさみ、結果的に新品を購入するよりも高くつく場合があります。

特にシャンプーユニットなどの水回り設備は、内部の配管やポンプの劣化が外見からは分かりにくく、購入後にトラブルが発覚するリスクが高い設備です。また、セット椅子の油圧シリンダーやリクライニング機構なども、使用年数によっては故障しやすくなります。

さらに、前の使用者がどのような環境で使っていたかが不明な場合、衛生面での不安も残ります。特に顧客の肌に直接触れる設備は、十分な清掃と消毒が必要ですが、中古品では完全に汚れや細菌を除去できない場合もあります。

中古設備購入時の注意点

中古設備を購入する際は、実物を必ず確認することが重要です。可能であれば、実際に動作確認を行い、異音や不具合がないかをチェックしましょう。シャンプーユニットであれば、水の出方や排水の状態、リクライニング機能の動作などを確認します。

また、購入先の信頼性も重要です。専門のリサイクルショップや、実績のある業者から購入する方が、トラブル時の対応も期待できます。個人間取引の場合は、特に慎重な確認が必要です。

購入後のメンテナンス費用や修理費用も考慮に入れましょう。中古品は新品に比べて故障のリスクが高いため、予備費を確保しておくと安心です。

アウトレット品という選択肢

アウトレット品は、新品でありながら通常価格よりも安く購入できる選択肢です。展示品や型落ち品、わずかな傷や汚れがある製品などが該当します。中古品に比べて状態が良く、保証もある場合が多いため、リスクを抑えつつコストを削減できます。

ただし、アウトレット品は在庫限りの場合が多く、希望のデザインやサイズが見つからない可能性もあります。開業スケジュールに余裕を持って探し始めることが大切です。

【要点まとめ】

  • 中古設備は初期投資を大幅に削減でき、個性的なデザインとの出会いも期待できる
  • 保証期間が短く、購入後の故障リスクが高いことがデメリット
  • 水回り設備は内部劣化が見えにくく、特に注意が必要
  • 実物確認と動作チェック、信頼できる購入先の選定が重要
  • アウトレット品は中古より状態が良く、リスクを抑えた選択肢

費用目安と予算計画 – 開業資金の賢い使い方

美容室の開業には、物件取得費、内装工事費、設備・備品費、広告宣伝費など、さまざまな費用がかかります。その中でも設備・備品費は大きな割合を占めるため、事前に費用目安を把握し、計画的に予算を配分することが重要です。

主要設備の価格帯

美容室の主要設備の価格帯は、新品か中古か、また製品のグレードによって大きく異なります。以下におおよその目安をご紹介します。

シャンプーユニットは、新品で1台あたり30万円~100万円程度が一般的です。フルフラット機能や最新のマッサージ機能を備えたハイエンドモデルでは、100万円を超える場合もあります。中古品であれば、10万円~50万円程度で購入できることもあります。

セット椅子は、新品で1脚あたり5万円~30万円程度です。デザイン性や機能性が高いものほど高額になります。中古品では2万円~15万円程度が相場です。鏡やワゴンなどの小物は、新品でも比較的安価に揃えられます。

POSレジシステムや予約管理システムなどのデジタルツールは、初期費用が無料~10万円程度、月額費用が無料~数万円と、サービスによって幅があります。長期的なランニングコストも考慮して選びましょう。

全体予算の考え方と優先順位

美容室の開業資金全体の中で、設備・備品費にどの程度配分するかは、サロンの規模やコンセプトによって異なります。一般的には、開業資金全体の20~30%程度を設備費に充てるケースが多いとされています。

予算が限られている場合は、施術に直接必要な主要設備を優先的に確保し、装飾品や追加オプションは後回しにするなど、優先順位をつけることが大切です。たとえば、シャンプーユニットとセット椅子は妥協せずに良いものを選び、待合ソファや装飾品は中古品やアウトレット品で節約するといった工夫ができます。

また、開業後の運転資金も十分に確保しておくことが重要です。設備投資に資金を使い切ってしまい、開業後の家賃や人件費、広告費が不足すると、経営が立ち行かなくなるリスクがあります。

資金調達の方法

開業資金の調達方法としては、自己資金、金融機関からの融資、補助金・助成金の活用などがあります。日本政策金融公庫の創業融資は、美容室開業者にも広く利用されている制度です。事業計画書をしっかり作成し、設備投資の必要性と費用対効果を明確に説明できれば、融資を受けられる可能性が高まります。

また、自治体によっては創業支援の補助金や助成金を提供している場合もあります。これらの制度を活用すれば、初期費用の負担を軽減できます。ただし、申請には時間がかかるため、開業スケジュールに余裕を持って準備を進めましょう。

予算オーバーを防ぐためのポイント

設備選びでは、理想を追求しすぎると予算オーバーになりがちです。「あれもこれも」と欲しくなる気持ちを抑え、本当に必要なものと、あれば便利だが必須ではないものを明確に分けることが重要です。

複数の業者から見積もりを取り、価格を比較することも、コスト削減の基本です。同じ製品でも業者によって価格が異なる場合があるため、手間を惜しまず情報収集しましょう。また、開業支援パッケージなど、複数の設備をセットで購入すると割引が受けられる場合もあります。

【要点まとめ】

  • シャンプーユニットやセット椅子などの主要設備の価格帯を把握しておく
  • 開業資金全体の20~30%程度を設備費に配分するのが一般的
  • 施術に直接必要な設備を優先し、装飾品は後回しにして予算配分する
  • 日本政策金融公庫の創業融資や自治体の補助金を活用して資金調達
  • 複数業者からの見積もり比較と、セット割引の活用でコスト削減

まとめ – 早めの準備と情報収集が成功の鍵

美容室の開業において、設備・備品の調達は初期投資の中でも大きな割合を占め、サロンの施術品質や顧客満足度、業務効率を左右する重要な判断です。本記事では、施術エリアから待合・受付、バックヤードまで、エリア別に必要な設備をリスト化し、調達方法の選択肢と予算計画の考え方を解説しました。

設備選びで最も大切なのは、サロンのコンセプトやターゲット層に合わせた総合的な視点を持つことです。デザインの統一や動線の最適化、耐久性とメンテナンス性の確認など、多角的な検討が必要です。

中古設備やアウトレット品の活用は、初期費用を抑える有力な選択肢ですが、保証期間の短さや故障リスク、衛生面での注意点も考慮しなければなりません。実物確認と動作チェック、信頼できる購入先の選定が、後悔のない購入のポイントです。

予算計画では、主要設備に優先的に資金を配分し、開業後の運転資金も十分に確保することが重要です。日本政策金融公庫の創業融資や自治体の補助金を活用しながら、複数業者からの見積もり比較でコストを最適化しましょう。

開業準備は、早めの情報収集と計画的な行動が成功の鍵となります。設備調達のスケジュールを開業日から逆算して立て、納期の長い特注品や輸入品は早めに発注することで、トラブルを回避できます。サロンのコンセプトに合った設備を選び、持続可能で魅力的なサロンづくりを目指しましょう。

よくある質問(FAQ)

Q1. 美容室開業に最低限必要な設備は何ですか?
A1. 最低限必要な設備は、シャンプーユニット、セット椅子と鏡、カット用の道具(ハサミ、クシなど)、ドライヤー、タオル類です。これらがなければ基本的な施術ができません。加えて、待合用の椅子、受付カウンター、会計用のレジシステムも必要です。規模や提供するサービスによって、カラー剤やパーマ剤の保管設備、トリートメント用の機器なども追加で検討しましょう。
Q2. 中古のシャンプーユニットを購入する際の注意点は?
A2. 中古シャンプーユニットは、水回り設備のため内部の劣化が見えにくく、配管やポンプの状態を必ず確認しましょう。実際に水を流して排水の状態や異音の有無をチェックし、リクライニング機能も動作確認します。また、前の使用環境が不明な場合、衛生面でのリスクもあるため、購入後に専門業者による徹底的な清掃と消毒を行うことをおすすめします。保証期間の有無も購入前に確認しましょう。
Q3. POSレジシステムや予約管理システムは必ず必要ですか?
A3. 必須ではありませんが、導入することで業務効率が大幅に向上します。POSレジシステムは会計業務だけでなく、売上分析や在庫管理にも活用でき、経営判断の根拠となるデータを自動的に蓄積します。予約管理システムは、ウェブや外部サイトからの予約を一元管理でき、ダブルブッキング防止や電話対応の負担軽減につながります。一人運営のサロンでも、24時間予約受付が可能になり、機会損失を防げるため、導入を検討する価値があります。
Q4. 設備投資の予算はどのくらい見積もればよいですか?
A4. 美容室の規模やコンセプトによって異なりますが、一般的には開業資金全体の20~30%程度を設備費に配分するケースが多いです。小規模サロン(2~3席)であれば200~300万円程度、中規模サロン(5~6席)では500~800万円程度が目安です。ただし、新品か中古か、どのグレードの製品を選ぶかによって大きく変わります。予算が限られている場合は、施術に直接必要な主要設備を優先し、装飾品や追加オプションは後回しにするなど、優先順位をつけましょう。
Q5. 設備のリース契約のメリットとデメリットは?
A5. リース契約の最大のメリットは、初期費用をほとんどかけずに設備を導入できることです。月々のリース料を経費として計上でき、キャッシュフローの安定化にもつながります。また、最新の設備を定期的に入れ替えることも可能です。一方、デメリットとしては、長期的には購入するよりも総コストが高くなる場合があることや、中途解約が難しい、契約終了後も設備が自己所有にならない場合があることなどが挙げられます。契約内容をよく確認し、自社の資金状況と照らし合わせて判断しましょう。

自社予約システムと予約管理システムをワンストップで導入可能

予約管理からデータ分析まで

予約管理のお悩みを一括解決!

ご要望に合わせて最適な機能・料金プランを
ご提案します。

関連記事

基本的なサロン管理機能はもちろん
他にはない機能が多数そろっています。

BeautyMeritの
お申し込み・お問い合わせはこちら

お電話でのお問い合わせ

03-6277-2658

受付時間10:00〜18:00
平日のみ(土・日・祝はお休みになります)